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タイヤはどこに…佐賀県東部で盗難相次ぐ

佐賀新聞 7月29日(金)10時33分配信

 自宅などに駐車した高級車から、4本のタイヤが同時にホイールごと盗まれる事件が佐賀県東部で相次いでいる。車の盗難防止装置を作動させない巧妙な手口で、車体の傾きを抑えるため、車輪の代わりにコンクリートブロックを地面との間に差し込んでいた。被害者は、愛車を無残な姿にした犯行に憤っている。

タイヤがなくて「あぜん」

 「夫が朝、出勤するために車に乗ろうとしたらタイヤがなくて、あぜんとした」。7月下旬、被害に遭った鳥栖市の女性は振り返った。深夜か未明の犯行だが、自宅は人目につく住宅街にある。「家族も駐車スペースの目の前の部屋で寝ていたのに、全く気づかなかった」と悔しがっていた。

高級セダンやSUV狙う

 県警捜査1課によると、この手口での盗難は7月下旬までに県内で12件確認され、既に昨年1年間の4件を上回っている。特に4月以降に急増し、鳥栖市や神埼市、佐賀市などで発生した。セダンやSUV(スポーツタイプ多目的車)の高級車で、新品に近い状態のタイヤが狙われている。

四隅にブロック

 揺れに反応する盗難防止装置の警報が鳴らないように、車軸の4点にブロックを1個ずつ敷き、車体の傾きを抑えていた。ある自動車整備業者は「普通に整備していても、警報が鳴ってしまう場合もあるのに」と犯行の手際に驚く。

 転売目的の窃盗とみられ、タイヤとホイールの被害額は1台当たり20万円以上になるケースもあるという。県警は同一グループの犯行を視野に捜査している。

 盗難防止装置の普及に伴い、自動車自体の盗難は全国的に減少傾向にある。県内は昨年17件で、10年前の89件から大幅に減った。捜査1課は「車が盗みにくくなり、以前に多発していたタイヤ盗に逆戻りしているのかもしれない」と推測する。タイヤ専用の盗難防止グッズや防犯用のカメラ、センサーの活用を促し、警戒を呼び掛けている。

最終更新:7月29日(金)11時44分

佐賀新聞