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将来は火星へ。次世代大型ロケット「SLS」とオリオン宇宙船の歩みをNASAが公開

sorae.jp 7月29日(金)12時33分配信

現在NASAが開発を進めている、次世代大型ロケット「スペース・ローンチ・システム(SLS)」と新型宇宙船「オリオン」。将来的には火星への有人探査をも計画しているこれらの宇宙船とロケットは、2018年に初の無人試験機の打ち上げを予定しています。
 
それにあわせ、NASAはブログサービスのTumblrにSLSとオリオン宇宙船のこれまでの歩みと将来の計画について掲載しています。そこで、ここではその一部をご紹介したいと思います。

SLSに搭載されるオリオン宇宙船は飛行テストに向けて、船体各部の強度が慎重にテストされます。オリオン宇宙船の船内は「強烈な騒音」「地震のような振動」「ハリケーンのような風」に耐えるようにデザインされています。またロケット本体やサービスモジュールはロッキード・マーティンとNASAによって、モーターやエンジンはエアロジェット・ロケットダインによってテストされます。

また、水上への着水試験も重要です。オリオン宇宙船は大型のパラシュートを搭載していますが、それでもさまざまなシチュエーションでの着陸を想定してテストを重ねます。

一方、スペース・ローンチ・システム(SLS)は高さ320フィート(約98m)以上にもなる大型のロケットです。また、世界で最もパワフルなロケットでもあります。コアステージにはRS-25エンジンと2つのブースターを搭載し、サターンVロケットより15%出力が向上。またスペースシャトルの3倍もの質量の荷物を宇宙へと届けることができるのです。SLSのコアステージには低温の液体酸素と液体水素が搭載され、推進剤の役割を果たします。

コアステージに搭載される2つのブースターは今年の6月に燃焼試験に成功しています。こちらは個体燃料ロケットとなっており、地球重力圏からの脱出のための推力の75%を担当する予定です。

ケネディ宇宙センターでは、SLSの打ち上げに対応した発射場の改良が進んでいます。2018年に行われるSLSとオリオン宇宙船の打ち上げは無人の試験機を利用しますが、これは2030年代に予定されている火星への有人探査のための重要な一歩となるでしょう。初ミッションとなる「Exploration Mission-1」では、オリオン宇宙船は3週間に渡り月を超えて飛行する予定です。

オリオン宇宙船は史上最もパワフルなSLSロケットで打ち上げられ、これまでのどんな宇宙船よりも遠くを旅します。また宇宙での滞在日数もISSへと結合しない宇宙船としては最長となる予定です。そして、地上への帰還速度とその圧縮熱も史上最大のものとなるのです。

近年はNASAやESA(欧州宇宙機関)だけでなく、イーロン・マスク率いるスペースXやアラブ首長国連邦も火星探査を予定しています。アポロ11号の月面着陸から47年、人類はその活動領域を宇宙へと大きく広げようとしているのです。

最終更新:7月29日(金)12時33分

sorae.jp