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GEのIoTプラットフォームは日本の産業界を席巻するのか

ニュースイッチ 7月29日(金)11時50分配信

東芝の音声・映像認識ソフトを基盤上で展開へ

 東芝は音声・映像認識ソフト「リカイアス」で、IoTプラットフォーム(基盤)向けアプリケーション(応用ソフト)を開発する。第1弾として米ゼネラル・エレクトリック(GE)に提供する。産業界ではIoT(モノのインターネット)でデータを一元管理し、業務効率化や新サービス開発を目指す動きが活発化している。リカイアスにより工場の作業者の動きを分析し、最適配置するといったサービス実現を見込んでおり、IoT高度化に寄与する。

 リカイアスはクラウドを活用した音声・映像認識ソフト。人工知能(AI)技術を応用し、人の声色や表情などの情報を基に、意図や状況を理解した上で自然に応答できる。

 今後、単独システムの販売と、IoT基盤向けアプリとしての販売の両面で、リカイアス事業を伸ばし18年度に同事業の売上高300億円を目指す。

 GEはIoT基盤「プレディックス」にリカイアスを導入する計画。その後、東芝はアプリの使用許諾料を得る事業モデルで国内外で展開する。

<GEは日本企業との連携を強調>

 GEはIoTは分野で日本企業との協業に乗り出す。IoTやビッグデータ(大量データ)分析に使うアプリケーションソフトを確保するため、開発パートナーを募る日本語サイトを1月下旬に開設済み。10社程度のパートナーを集めて日本企業に適した産業用アプリを開発、日本でIoTビジネスを拡大する。日本では日本GE(東京都港区)が事業を担う。アプリはGEが開発した産業用の基本ソフト(OS)「Predix(プレディックス)」のプラットフォーム上で利用する。プレディックスは多様な産業機器やセンサーをネット上でつなぎ、データを一元的に管理するのが特徴だ。

IoT標準化、スピードで勝る米国流

 米国発のモノのインターネット(IoT)推進団体、インダストリアル・インターネット・コンソーシアム(IIC)。目的は標準化ではなく、ビジネスの活性化だ。日本国内でも実用化事例が登場しはじめた。

 富士通のパソコン生産子会社、島根富士通(島根県出雲市)ではIICから「テストベッド」に選ばれたシステムが動いている。テストベッドとは、ほかの参加企業と協力しながら実際にシステムを開発し商用化につなげるプロジェクト。現段階では、日本からは同じ富士通グループの山梨県の工場と2件のみが選ばれている。

 このシステムでは、検査などで量産ラインからはね出された「リジェクト品」とよぶパソコンの修理工程を管理する。

 従来はそのパソコンが修理前か修理中か、出荷作業中かという大まかな単位でしか進ちょくを管理できなかった。工場内の所在地もわからず、急な出荷などの際には人手で数十分かかって探していたという。

 新システムでは、工場内のおおまかな場所や修理の進ちょくなどを画面上で一括表示する。近距離無線通信ブルートゥースの発信器をパソコン1台ごとに装着し1、2メートル間隔で配置したアンテナから場所を検知する。

 テストベッドの開発結果はIIC内で公開・共有され、商用化に向けてユーザー企業や資金提供元などを見つけるのを後押しする。「主要なITベンダーが集まっているし、取引関係をつくるのにも役立つ」とIIC加盟のメリットについて富士通IoTビジネス推進室の水谷隆夫シニアマネージャーは話す。

 IIC陣営の有力企業、米ゼネラル・エレクトリック(GE)によるIoT基盤システム「プレディクス」。日本では2014年4月にいちはやくソフトバンクが外販を始めた。営業を担当する赤堀洋法人事業開発本部長は「当初なかなか意味をわかってもらえず、最後には怒り出すお客さまもいた」という。

 このほどLIXILに初めて採用された。子会社で手がける一戸建て住宅向けの浴室設置工事で、施工担当者の手配を効率化するのに導入し手配作業が3分の1の時間で済むという。

 ソフトバンクのデータセンターにシステムを構築しクラウド形式で提供する。「通信事業者も回線だけを売っていては業績は上がらない。そこに乗せるサービスとしてIoTは有望だが、もっとも高付加価値なのがプレディクス。今後はより簡易なサービスもメニュー化したい」(赤堀本部長)。

 プレディクスは、東芝も自社のIoTシステム基盤に組み込み、まずはビル設備向けに自社で使って検証する。このスピード感こそIICの特徴だ。

 プレディックスが徐々にデファクトになり日本勢はアプリ上でしかビジネスできない姿が見え始めている。

最終更新:7月29日(金)11時50分

ニュースイッチ

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