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円が大幅上昇、日銀追加緩和も最低限との評価-対ドル一時102円台

Bloomberg 7月29日(金)11時0分配信

29日の東京外国為替市場では円が大幅上昇。日本銀行はこの日追加緩和を決めたが、最低限の内容との評価で、ドル・円相場は一時1ドル=102円台に突入した。

午後4時25分現在のドル・円相場は103円41銭前後。日銀の追加緩和発表後にいったん105円63銭まで円安に振れた後に急反落し、一時102円71銭と12日以来の円高水準を付けた。

日銀はこの日の金融政策決定会合で、指数連動型上場投資信託(ETF)の買い入れ額を年間6兆円に拡大することを決めた。長期国債保有残高の買い入れ増加ペ-スや、0.1%のマイナス金利は据え置いた。マネタリーベースが年約80兆円に相当するペースで増えるよう金融市場調節を行う方針や、不動産投資信託(J-REIT)の買い入れ方針も維持した。

しんきんアセットマネジメントの加藤純シニアファンドマネージャーは、「日銀の対応は極めて冷静な判断だったと思うが、市場の期待の最低限の緩和でがっかりの結果」と指摘。「ドル・円はショート(ドル売り・円買いポジション)の利食いをこなしながら、じりじり100円に向かうだろう」と語った。

ブルームバーグのデータによると、円は主要16通貨全てに対して前日比で1%以上上昇。日銀の結果発表を控えて、円は朝方から上下に振れる荒い値動きとなり、早朝にはドル・円が105円台前半から103円台半ばまで急落する場面も見られた。一方、日銀の発表を受けて一時102円台突入した後は円の上昇も一服した。日本株は乱高下の後、引けにかけてプラスに転じた。

日銀の発表文によると、「次回会合で量的・質的金融緩和とマイナス金利付き量的・質的金融緩和の下での経済・物価動向や政策効果について総括的な検証を行う」こととし、黒田東彦総裁がその準備を執行部に指示した。

会合結果と同時に発表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、16年度の消費者物価指数(除く生鮮食品、コアCPI)前年比の見通し(政策委員の中央値)を4月は0.5%上昇から0.1%上昇に大きく下方修正したが、17年度は1.7%上昇、18年度は1.9%上昇にいずれも据え置いた。「17年度中」としていた物価目標2%達成時期も維持した。

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最終更新:7月29日(金)16時27分

Bloomberg