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JALの16年4-6月期、純利益54.9%減 欧州回復9月以降、訪日が下支え

Aviation Wire 7月30日(土)10時14分配信

 日本航空(JAL/JL、9201)が7月29日に発表した2016年4-6月期(第1四半期)連結決算は、純利益が前年同期比54.9%減の147億2000万円だった。通期見通しは従来予想を据え置いた。

 4-6月期の売上高は4.8%減の2972億1000万円、営業利益は39.1%減の220億9000万円、経常利益は49.8%減の197億500万円で減収減益。営業益と経常益は4-6月期として過去3番目、純利益は過去5番目の水準だったが、営業益は国際線と国内線の旅客需要の減少により、約60億円の計画未達となった。

 営業費用は0.2%減の2751億円。燃油費は円高と市況下落により17.6%減の493億円に抑えられたが、整備費が22.9%増の140億円、人件費が10.3%増の675億円に上昇した。営業利益率は15.0%(0.7ポイント低下)となった。

◆欧州渡航の回復「9月以降」

 国際線の旅客収入は9.1%減の995億円。旅客数は2.3%減の205万2000人にとどまり、ロードファクター(座席利用率、L/F)は78.2%(0.6ポイント低下)、旅客単価は燃油サーチャージの引き下げに伴い、7.0%減の4万8508円となった。

 旅客数は、東南アジア路線を中心に海外発需要は旺盛だったものの、日本発が伸び悩んだ。北米へのビジネス渡航需要も、資源関連をはじめとして低調だったことも影響した。

 財務・経理本部長の斉藤典和専務は、テロが発生した欧州の状況について、「テロの大きな影響は出ていないが、日本発の観光需要は思ったほど回復しておらず、前年同期比で8%減少したが、欧州からの訪日需要は30%伸びている」と述べた。

 日本から欧州への観光需要の回復見通しについては、「当初は8月ぐらいまでに戻ってくれればと考えていたが、9月以降になるだろう。しかし、インバウンドが好調なので特に問題はないと思う」との見通しを示した。

◆九州「団体旅行回復」

 一方、国内線の旅客収入は0.4%減の1094億円だった。旅客数は1.0%減の746万5000人、L/Fは63.7%(0.6ポイント上昇)となった。旅客単価は0.6%増の1万4658円と微増だった。。

 熊本地震による熊本や九州の路線への影響は、「特に観光需要が冷え込み、10億円程度のインパクトがあった」(斉藤専務)とし、「7-8月の予約は回復傾向にあり、第1四半期に弱かった団体旅行も回復がみられる。九州への旅行需要を喚起する『九州ふっこう割』で増収につなげたい」と語った。

 また、国内線のL/Fが70-80%台の欧米大手と比べ、60%台にとどまっている点について、斉藤専務は「前年と比べて悪くはないが、朝と夕方のピークと比べて昼間が空いてしまう。(昼間の便を)インバウンドの方に使っていただくなど、底上げしていきたい」と述べた。

◆通期見通し据置

 2017年3月期通期の連結業績見通しは据え置く。売上高が0.5%増の1兆3430億円で、営業利益は3.9%減の2010億円、経常利益は7.8%減の1930億円、純利益は10.0%増の1920億円と最終益で増益を見込む。

Tadayuki YOSHIKAWA

最終更新:7月30日(土)10時14分

Aviation Wire