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GACKT 「信じて付いてきてくれてありがとう」 ファンクラブ限定、43歳の誕生パーティー/レポート

エキサイトミュージック 7月30日(土)19時45分配信

 
■GACKT/【GACKT's 43rd BIRTHDAY PARTY】イベントレポート
2016.07.04(MON) at ANAインターコンチネンタル東京 地下一階 プロミネンス
(※画像12点)

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「みんなに笑顔を届けられるように、という想いを胸に、ここから頑張りたいと思います」(GACKT)

4か月にわたり行われたコンセプトツアー『GACKT WORLD TOUR 2016 LAST VISUALIVE 最期ノ月 -LAST MOON- supported by Nestle』を完走した翌日、GACKTの生誕43周年を祝うファンクラブイベント『GACKT's 43rd BIRTHDAY PARTY』がANAインターコンチネンタル東京にて開催された。昼夜2部制で実施されたうち、レポートするのは夜公演。終了したのは予定を大幅にオーバーした24時15分。濃密な一夜の模様をお届けする。

会場は、格調高い都内ホテルのボールルーム。前日にファイナルを迎えたばかりの“VISUALIVE”ツアーの実物衣装や写真が展示されたロビーを経て場内へと足を踏み入れると、イブニングドレスから和装まで、思い思いにドレスアップした“LOVERS”たちの姿が円卓に。華やかなムードの中、東京フィルハーモニー交響楽団とGACKTとの共演映像が流れる中、まずはディナーを楽しんでいた。


20時40分頃に暗転すると、「Do you want him?」の呼び掛けに続き、MCのマドカ(ダンサー)が登壇、「後ろにご注目ください!」との声を合図に、GACKT JOBのメンバーが一人ひとり呼び込まれて登場。Hiroki(ラッサン)、You-Suke、天然、U-MA、TAC、TAKA、君沢ユウキらダンサー陣、続いて、ばる(Dr)、Sato(Ba)、TAKUMI(Gt)、CHACHAMARU(Gt)、YOU(Gt)とバンドメンバーが、そして最後にGACKT本人が参上。スーツに身を包み、額を露わにしたショートのパーマヘア・スタイリングに眼鏡という凛々しい姿で、どよめきと拍手に包まれながら悠々と登壇。パーティーの本章がついに始まった。

冒頭は、終わったばかりの“VISUALIVE”42公演を振り返る反省会。メンバーが反省文を読み上げ、GACKTが「もっと期待」「もっと反省」のいずれかを判定、松尾芭蕉の血を引くU-MAが総評する、というコーナーだ。罰ゲームは、このパーティー恒例の激マズ飲料である。昼の部の“ノニジュース”を“センブリ茶”とブレンドしたGACKTオリジナルを用意した、とGACKTは不敵な笑みを浮かべる。

トップバッターのYou-Sukeは、ダンサーにも関わらず体が硬いことを“反省”。そんなYou-Sukeにスパルタ鍛錬中のGACKTのInstagram動画が映し出され、会場には笑いが起きる。この後、司会のマドカへのダメ出しも含め、「もっと反省」を乱発したGACKTは、罰ゲームの飲み物をフライングで運んで来てしまったスタッフにも容赦ない裁きを発動。「今の彼は、『笑点』で言うと座布団を持ってくる人だよね? “山田くん”、4杯(人数プラス1杯)持ってきて!」と指令、“山田くん”も罰ゲームを受けるという思わぬ展開に。



また、“VISUALIVE”用に制作したのに未使用に終わった高価なハンドマイクの存在、「傀儡が如く」の映像用の衣装に空気穴がなく、前も見えず、そんな拷問のような衣装を着たまま13時間待機し、苦労の末撮影したにも関わらず全てカットされたこと、などGACKT本人の“罪状”をマドカが暴露。GACKTは反省を求められたが、「気持ちでは、ボクも申し訳ないって思ってる」と言いつつ、鋭い眼光で周りを怯えさせる。

罰ゲームを甘受したかに見えたGACKTだったが、「ボク一人では太刀打ちできないから…」と身代わりを探し始め、結局は最年少のラッサンが犠牲に。ティッシュに染み込ませた激マズ飲料を鼻に突っ込まれ、「臭い! 地獄じゃ~」と呻きながらもまんざらでもなさそうなラッサンに、「お前、相当変態だよ(笑)」と笑うGACKTだった。また、U‐MAの詠む俳句は五七五調にすらなっていないものが大半で、そのグダグダぶりがまた笑いを誘っていた。

続く「キミだけのババでいるから」コーナーでは、オリジナルのカードを使い、ババ抜きならぬ“ババ残し”ゲームで白熱。手元にどんなカードが来るか?という運だけでなく、互いに表情を読み合う心理戦を繰り広げた。予選を勝ち残ったCHACHAMARU、ばる、TAKUMI、ユウキが別室で一戦を交え、会場ではその様子をモニターしていたのだが、GACKTは「ばるの体型って、キリショー(鬼龍院翔)にそっくりだよね。そう考えたら売れる要素あるんだよ」「あいつ、ああ見えてすごい頭いいから」と、JOBを率いる“兄さん”らしく、厳しさの中にも本人の良さを見出して伸ばそうとする愛情を覗かせた。



CHACHAMARU対ばるの大接戦の後、ばるが勝利を手にすると、壇上に4人が帰還。続く決戦は、ばる、昼の部で総合優勝したYou‐Suke、YOU、GACKTという顔ぶれ。「You-Sukeは今年いちばんツイてる男。ばるは努力で“LAST VISUALIVE”の運気を上げて来た。YOUはホントに運がない。運があるとすれば、ボクと出逢ったことかな?」とGACKT。「YOUは置いといて、ここで2人に勝つと、これから金銭的なモノがドン!と上がると思うんだよね」と、自身の開運の行方をゲームの結果に託す。LOVERSにはテーブルごとに優勝者を予想してもらい、参加感を高めるだけでなく、「来年は、もしこういう機会があったら、みんなの中の一番強い人とやりたいよね」(GACKT)との言葉でさらに喜ばせた。

今回使用したカードは8種類だったが、16種類に増やして(※どんな効力を持つカードにするか、みんなの意見を聞いてつくりたい、ともGACKTは後に語っていた)次のPLATINUM BOXに入れたい、という案も口にしていた。観客が勝ちを予想したメンバーを書いた紙を一斉に掲げると、GACKTとばるを選んだテーブルがほとんどという状況。会場にはメンバーの手の内がモニターで明かされるが、当人たちはヘッドフォンを装着した完全なる情報封鎖状態でゲームが展開した。一時的にYOUが優勢になりつつも、終盤でYou-Sukeとの心理戦を制したGACKTが優勝。カードを指でつまんで華麗にキスをして、大喝采をさらった。

GACKT優勝を予想したテーブルのメンバーから、さらにゲームで人数を減らし、残った2人にGACKTが直々に“メンタルリセット”及び“BIGがくっち”のぬいぐるみ(7月第5週より全国ゲームセンターのUFOキャッチャーにお目見え予定とのこと)を贈呈、固く握手を交わした。この時点で、時刻は22時50分を廻っていたが、まだまだ宴が終わる気配はなかった。


次なるコーナーは「LVL(LAST VAKA LESSON)」と名付けられた“バカ決定戦”。VTRが流れ、長机が並ぶ会議室のような場所に集められたメンバーたちが、学力テストを受けている様子。そこへ、商店街の文具店で見つけ“萌える~”と呟いた末にゲットしたトトロの団扇片手に、(遅刻なのに……)悠然と入室するGACKT。黒八(マドカ)先生の檄が飛んでもポーカーフェイスである。

ボケようとせず真面目に記入しろ、と繰り返し“生徒”たちに注意し、結果は7月4日のバースデーパーティーで発表する、と告げる黒八先生。そのVTRを受け、会場ではメンバーの“答案”が発表された。例えば、国語では「かわいい子には□(※空欄マークに)」の空欄を埋めよ、という問い。「旅をさせよ」が正解だが、TAKUMIは「(かわいい子には)LINE ID」と回答しており、それを見て手を叩いて爆笑する観客たち。つまり、実質的には大喜利のようなセンスを競い合うゲームであり、GACKT本人の「(かわいい子には)キスをします」という甘い回答には、溜め息交じりの歓声と拍手が起きた。


この後、テレビ放送ならNG必至の危険回答で爆笑を巻き起こしながら、「だって、『書け』って言うからぁ~」とスネたような口調で決め台詞を繰り返すGACKT。メンバーたちとのやり取りは、まるで男子校の部室で先輩後輩がじゃれ合っているかのような賑やかさ。ファンクラブイベントという密な信頼関係が成立している場ならではの開けっ広げなやり取りと、それを楽しむGACKTのリラックスした表情が印象的だった。

結果は、最高得点がGACKTで、得点は3、4位だったものの真面目に答え過ぎて最下位とされたのは君沢ユウキ。GACKTが授与した真っ赤な“おVAKAマント”を裸体に羽織り、”“LVL1バカ”というタスキを掛け、王冠をかぶった滑稽な姿にGACKTは心底愉快そうに笑い、「変身に失敗したスーパーマン(笑)」と見事に表現していた。


時は23時43分。未だ誕生日らしい企画が一つもないまま7月4日が終わろうとしていることにやや焦りを感じつつ進展を待っていると、ようやく「何のために集まったんですか?」(マドカ)、「誕生日!」(観客)というやり取りを機に、「HAPPY BIRTHDAY」を全員で合唱。GACKTは出て来た巨大なケーキに載っていたブルーベリーをすぐさま頬張りながら、「これ(ケーキ)、ロビーに置いとくから」と観客を喜ばせた。ロウソクを吹き消す前に、「みんなの幸せを願って……」と願いを口にしてしまい、「あっ! 言っちゃいけないんだっけ、こういうの?」と珍しく動揺を見せる微笑ましい場面も。GACKTは、「じゃあ、また違うヤツを」と仕切り直し。果たして、心で何を願ったのだろうか?

流麗な所作でファンに手を振ると、「43歳になっちゃったね。26歳でソロになって……」と来し方を回顧。この数日前、TAKUMIにMALICE MIZERの話をしたところ、当時のGACKTの活動を知らない、と明かした彼に、ピアノソロ、ドラムソロの映像を「Kami(Dr/99年に急逝)とこんなことやってたんだよ」と見せたのだと語り始める。

続けて、YOUやCHACHAMARUらとメンバーとの出逢いを振り返りながら、30歳になり、やがて40歳になった自分を「昔は想像できてなかった」と感慨深げ。「意外と、年重ねるっていうのは悪くないよね?」と観客に投げ掛けた。「だって、こうやって自分が年を重ねていくのって、共有できるみんながいるわけじゃん? すごいことだと思う」とも。そして44歳の誕生日を迎える来年に向かって、「ここにいるみんなも、“私ももっと頑張ろう”と思えているはず」と、自身の活動のみならず、LOVERSの一人ひとりの人生に想いを馳せる。


「ボクを追い掛けるって、しんどいと思うんだよね。気紛れだし、思ったことをやらないと気が済まないし、どこ行くか分からない。それでも信じて付いてきてくれて、ありがとう」と、“VISUALIVE”のMCと想いの一貫した感謝を繰り返す。先ほどまで笑っていたLOVERSの面々も、GACKTの真剣な言葉にじっと耳を傾けている。

「こうやって時間を共有できた時に、“私も頑張った”と思える。だからこそ、もっと素敵な僕になりたいと思う」と繋げ、ファンと自身との関係が互いに高め合う間柄だと考えていることを、言葉を尽くして伝えようとしていた。

続けて、縁のアーティストから寄せられたVTRコメント上映へ。GACKTはベリーを食べながら、毒舌コメントを差し挟みつつ、終始笑顔を浮かべて鑑賞。ラインナップは、「引き続き、私にご指導ご鞭撻のほど……」と終始低姿勢の鬼龍院翔、「GACKTさんはいくつになってもKSK(カッコいい・スゴく・カッコイイ)!」と褒め称えたDAIGO、そしてトリはHYDE。


「43歳と言ったら、厄年……違うかな?」と、42歳のバースデーでも聞き覚えのあるコメントを皮切りに、「出逢った時はクレバーな美青年という感じで、出来杉くん、みたいな」「今はすっかり体育会系のコワいお兄さんなんですけど(笑)。その片鱗は当時からありました」と笑わせ、『MOON CHILD』(‘03年/GACKT原案の映画)の思い出話へ。照明のない暗いGACKTの家で台本を共に読んだ際、冷蔵庫にワインしかなかったこと、ライターを照明替わりに読み進めたものの熱くて困ったことなどを、ゆったりとした穏やかな口調でトーク。「その時のGACKTのセクシーなこと! バスローブ1枚でね」「『今日抱かれるのかな……?』って思いました(笑)」と冗談めかすと、会場はドッと沸き立った。

お祝いコメントを受けてGACKTは、『MOON CHILD』 の台本をHYDEに読んでもらうため某バーに呼び出した“なれそめ”を開陳。「俺、役者とかやったことないよ?」と躊躇うHYDEを、「もうボクの中で決まったんだよね。HYDEの役はHYDEじゃないとダメだよ」と口説き落とした際のやり取りを再現、「気が付いたらお互い、こんなに年取ってた」と締め括る。その優しい声色に、長く第一線で走り続けている者同士の特別な、温かい友情を感じた。

そして最後は、メンバーから恒例の歌のプレゼント。昼の部の「キミのためにできること」に代わり、夜の部は「LOVE LETTER」をメンバーが順に歌い継いだ。時には声が裏返ってしまったり音程が危うくなったりしながらも、肩を組んでみんなで揺れながら、熱く想いを乗せて行く。


ソファーに腰を沈め、そんなメンバーたちの姿を微笑みながら見つめていたGACKTだったが、大サビで声を合わせた際の破壊的な不協和音には仰け反って爆笑していた。♪愛してる……というフレーズで曲を締め括り、「GACKT、おめでとう!」と全員で拍手を送ると、GACKT本人も拍手。

「“LAST VISUALIVE”は昨日で終わりを一旦迎えて、ボクらは次に始まるワールドツアーに向けて、もっといいものにしよう、と思ってる」「2017年にまた日本で凱旋公演する時に、みんなが曲を全部覚えていても、『やっぱり来てよかった』と思えるもの。本当にこれが同じステージなのか?と思えるもの、“LAST VISUALIVE”の特別な世界を届けたいと思います」と決意表明。圧巻のクオリティーを誇るステージだったが、GACKTは「ボク自身もどこまでやれるか分からないし、課題も見えてる」と謙虚な客観視をも忘れず、「みんなに笑顔を届けられるように、という想いを胸に、ここから頑張りたいと思います」と誓った。「それまで、みんなも頑張って。ボクらも頑張るから。今日はこうやって祝ってくれてありがとう!」と改めて感謝を述べ、投げキッスをふんだんに放ちながらステージを去った。

終幕したのは24時15分。予想をはるかに上回る長丁場で、体力的には過酷だったのだが、この尋常ではない濃度こそがGACKTの神髄であり、醍醐味なのだろう。GACKT JOB一同のGACKTを慕う思いの強さ、そしてもちろん、GACKTがLOVERSに対して抱く大きな愛に満ちた、思い出深いパーティーとなった。
(取材・文/大前多恵)

最終更新:7月31日(日)19時30分

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