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水上派出所完成祝う 港湾守る拠点復活 いわき

福島民報 7月30日(土)10時57分配信

 福島県いわき市小名浜港にあり、東日本大震災の津波で甚大な被害を受けた、いわき東署水上派出所の新築工事が完了し、29日、現地で開所式が行われた。出席者が県内の沿岸部、港湾の安全を守る拠点の復活を喜び合った。
 水上派出所は県内唯一で、小名浜港に駐留している警備艇「おなはま」の活動拠点でもある。震災で約3メートルの高さの津波を受けて全壊した。震災後、派出所員は勤務に必要な設備を車に搭載し、いわき東署本署と港の間を往復して職務に当たった。平成27年7月に着工し、整備を進めてきた。
 新しい水上派出所には署員2人と警備艇の職員4人が勤務する。建物は鉄筋コンクリート3階建てで、敷地面積約450平方メートル、建物面積約65平方メートル。震災の教訓から、一階は執務機能を置かずに車庫とし、2階に執務室、3階に仮眠室を設けた。総工費は約9000万円。
 式には県警本部の渡辺嘉則地域部長ら警察職員、行政関係者、施工業者ら約50人が出席した。柴田泰弘いわき東署長が「港の発展が続く中、一層の治安維持活動が求められており、責任と自覚を持って取り組む」とあいさつした。震災発生後、大津波警報の発令を受け、警備艇に乗って警戒業務に当たった派出所員の小野実(まこと)船長は「地域の支援のおかげで新しい拠点ができ、感謝している」と語った。
 県警本部によると、震災の津波被害で建て替えが必要となった県内沿岸部の駐在、派出所は5カ所で、再開したのは同派出所が4カ所目。残りは浪江町の請戸駐在所のみとなっている。

福島民報社

最終更新:7月30日(土)11時2分

福島民報