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寝室でニワトリを飼えばマラリアやジカ熱予防に?! 研究

The Telegraph 7/30(土) 12:00配信

【記者:Sarah Knapton】
「ケッコー」突飛な提案に聞こえるかもしれないが、一部の科学者らはニワトリの臭いがマラリアやジカ熱予防の鍵になり得ると考えている。

 スウェーデンとエチオピアの研究者らによる実験で、生きたニワトリを入れた籠を設置しておいた家には蚊が寄りつかないことが明らかになった。

 蚊は虫を食べるニワトリを警戒している上、捕食される危険を冒して吸いに行くほどニワトリの血に栄養分はないからだと、研究者らは考えている。

 そもそも蚊を追い払うのに、ニワトリの姿を見せる必要すらないという。ニワトリの臭いが「悪臭のバリアー」となって、猛烈に腹をすかせた蚊さえその刺激臭の発生源に近づかないというのだ。よってニワトリを家に置いておけば、寝室はもちろんその家のどこにだって大半の蚊は近寄らないということになる。

 かといって寝室でニワトリを飼うのはやはり極端な話だ。そこで科学者らは、その臭いのもとになっている化合物だけを抽出し、防虫剤を開発する計画を進めている。

 スウェーデン農業科学大学(Swedish University of Agricultural Sciences)のリカルド・イグネル(Rickard Ignell)教授は、「マラリアを媒介する蚊が、ニワトリが放つ臭いに弱いことを知って驚いた」という。

「この防虫剤と市販品との違いは、ごく広範囲に効果を発揮するという点だ。市販品の大半は蚊が人間の皮膚に止まって初めて効くが、この防虫剤なら屋内全体の蚊の個体数を最大95%まで減らすことができ、非常に効果的だ」「蚊を寄せ付けない臭いのバリアーが本当にできる。よってマラリアの流行も防げる」と話している。

 ジカ熱対策としても有効だろうかという質問にイグネル教授は、「そうあってしかるべきだ。まだ他の蚊で試したことはないが、ニワトリの血を吸わない蚊の種類は多いので、寄ってこないと思う」という見方を示した。

 どの種の蚊がニワトリを避けるのか特定するため、研究チームはエチオピアのアディスアベバ大学(Addis Ababa University)の協力の下、同国の3つの村で調査を行った。これら3村では、住民が家畜と居住空間を共有している。

 調査の結果、サハラ以南アフリカでマラリア媒介蚊の一種として知られるハマダラカが、屋内と屋外の両方でニワトリを避けることが分かった。

 さらに研究チームは、ニワトリの羽根だけに含まれている化合物を特定し、それを蚊取り器に仕込んで11軒の家に置いておいた。

 すると、このニワトリの化合物入りの蚊取り器に入った蚊の数は、普通の蚊取り器に集まった蚊の数に比べて大幅に少なかった。また、蚊取り器の横に生きたニワトリを籠に入れて置いておいた場合も、同様の防虫効果が確認された。

 一方ジカウイルスを媒介するのは、主にネッタイシマカだ。実験によると、ネッタイシマカが好むのもやはりヒトと犬の血で、ニワトリは動きが抑制されている場合に限ってその血を吸うこともあるという程度にとどまった。

 今回の研究結果は、マラリア研究の専門誌マラリア・ジャーナル(Malaria Journal)に掲載されている。【翻訳編集】AFPBB News

最終更新:7/30(土) 12:00

The Telegraph