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「来ないで」不満噴出,住民説明会 防衛省と溝埋まらず 佐賀

佐賀新聞 7月30日(土)11時36分配信

 1年8カ月ぶりに開かれた防衛省による住民説明会は、自衛隊が導入するオスプレイの佐賀空港配備計画に反対する意見が相次いだ。自衛隊との共用を否定する公害防止協定や環境影響評価(アセスメント)、米軍利用への懸念を訴え、長く説明会を開かなかった防衛省に対する不満が噴出した。反対を訴える参加者と佐賀空港が「最適地」として配備への理解を求める防衛省の溝は埋まらず、議論は平行線をたどった。

 「結論から言います。来ないでください」。約340人が集まり、蒸し暑い体育館は、質疑が始まるとさらに熱気を帯びた。地元住民であることを前置きした男性が配備計画への反対意見を述べると、拍手が起こった。「私どもとしては、防衛をする上で佐賀空港が適当だと思っています。自衛隊を快く受け入れてほしい」。冷静な受け答えに努めていた九州防衛局の市川道夫企画部長が語気を強めた。

 2時間の説明会は、市川部長がA4判30ページの資料を読み上げ、約70分が質疑に充てられた。出席者は公害防止協定や環境アセス、米軍利用や騒音など生活環境への影響を懸念し、防衛省の認識をただした。

 市川部長は協定について、「(協定を結んだ)当事者ではないので、コメントは難しい。協定が求める排水の基準は守っていく」と強調。環境アセスに対しては施設面積が県条例の対象にならない33ヘクタールであることを説明した上で、「県条例の対象になれば実施する」と説明した。防衛局側が答えるたびに「おかしいだろ」「国家の詐欺ではないか」などの怒声が響いた。

 反対意見が相次ぐ中、途中退席する参加者の姿も目立った。川副町の男性(71)は「これは賛成の声が出る雰囲気ではない。意見が感情的になっているのでもういられない」と会場を後にした。

 終了予定の午後9時、防衛局が質問を打ち切って閉会すると、反対住民が「こんな打ち切り方はおかしい」と防衛局側に詰め寄った。説明会の開催を要請した地元自治会長の1人は「川副の住民ばかりではなかった。質問する際、氏名や住所ぐらいは言ってもらうべきだった」と説明会の進行を残念がった。

 配備計画に反対する「地域住民の会」の古賀初次会長(67)は「このままでは住民も私も納得しない。納得いくまで防衛省にアプローチをかけたいと思っている」と険しい表情で語った。

最終更新:7月30日(土)11時36分

佐賀新聞