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小池百合子が語る「東京を世界一にする戦略」

NewsPicks 7/30(土) 16:15配信

小池百合子氏インタビュー(下)

出馬表明に当たり、「(都議会の)冒頭解散」「利権追及チーム」「舛添問題の第三者委員会設置」の3つの公約を掲げた小池百合子候補。都政の透明化のために何をするつもりなのか、東京を世界一にするためにどんな戦略があるのか。男社会での勝ち方、リーダーとしての覚悟とあわせて話を聞いた(全2回)

宝物は目の前にある

──次に東京の世界戦略を教えてください。各種ランキングを見ると、東京は3~5位にランクインすることが多く、ニューヨーク、ロンドン、パリといった都市に比べ、出遅れ感があります。ニューヨーク、ロンドン、パリに追いつくために何がカギになりますか。

まず私たち日本人は、日本語の表示で事足りるから気づきませんが、住所など英語表記の案内を充実させるべきです。

そして、通りに名前がないのもわかりにくいところです。そういったインバウンドの方々を意識して、足りないところを補っていきます。

それから、宝物は目の前にいつもあると宝物に見えませんが、それは他からみたら宝物なのです。たとえば、渋谷の交差点はみんな当たり前と思っていますが、あれが人気でみんな渋谷まで来るわけです。

そして今、豊島区ではトキワ荘を復元させようとしています。これはいい動きで、アニメがきっかけで日本に来ているのです。わざわざ日本に来たアニメファンを満足させてあげること。それこそが本当のおもてなしだと思います。

おもてなしという意味でも、下手に畳の部屋をベッドにするよりも、むしろ畳のほうがいいというケースも多いですので、旅館の使い方などを政府が指導する必要はないと思います。

フランスに学ぶべきこと

もうひとつ競争力という点では、フランスにコルベール委員会という組織があります。ルイ・ヴィトンからエルメスまで、フランスが高いブランド力を保っているのは、コルベール委員会があるからです。

これはナポレオン時代からずっと続いている伝統で(編集部注:正式な委員会設立は、1954年)。バカラやゲランといった有名ブランドがメンバーになっています。

ブランド同士は、国内では競い合いますが、海外に進出するときには、たとえば、銀座でどう出店するべきかを話し合ったり、情報共有したりしています。その結果として、フランス全体のブランド力が上がっているのです。

この委員会はブランド力が落ちたところは会員から排除したり、会員の投票で外れるブランドを決めたり、スタンダードを保つために厳しくしています(編集部注:会員数を75企業に制限)。新規メンバーになるには、資格と歴史が必要になります。

ですから、東京でもコルベール委員会(江戸版)みたいなものをつくって、江戸切子や、江戸の染め物や工芸品を束ねていきたい。

もうひとつ、世界の競争力で言うと、東京を「国際金融の先進都市」としてもう一度復活させたい。わたしがWBS(ワールド・ビジネスサテライト)のキャスターをやっていたときは、確実に、「東京・ロンドン・ニューヨーク」だったのですが、その地位がだんだん低下してしまっています。

それをもう一度取り戻すために、すでに用意されている特区制度を活用し、関連する税金を軽減するなどして、外国の企業を呼び込みたい。

今、日本への投資というのは本当に少ない。まず金融機関を取り込むことによって、海外からの投資を増やしていきたい(編集部注:日本の対内直接投資残高のGDP比率は2013年末時点で3.7%であり、199ヶ国中196位)。

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最終更新:7/30(土) 16:15

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