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石原さとみ、『シン・ゴジラ』役柄は庵野作品を意識「エヴァに登場するような女性」

クランクイン! 7/30(土) 5:50配信

 国内では12年ぶりとなるゴジラシリーズの新作『シン・ゴジラ』が公開を迎えた。多くのことがベールに包まれている本作で、日本人の祖母を持つ米国大統領特使カヨコ・アン・パタースンを演じたのが女優・石原さとみだ。生い立ちや境遇自体が、すでに物語に大きな意味を与えるという難役に「胃が痛くなるような時間でした」と心境を吐露した石原。そんな彼女に作品に込めた想いや、充実した“いま”について聞いた。

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 60年以上の歴史を持つ『ゴジラ』シリーズ。これまで数々の作品が世に送り出され、エンターテインメントという側面だけではなく、ゴジラの存在や誕生した意味など、多くのイデオロギーや哲学が詰まった作品内容は、さまざまなことを世に問いかけてきた。本作でも、庵野秀明総監督の脚本のなかに、多くのメッセージが込められている。

 石原自身も脚本を読んだ際に「すごく怖くなりました」と率直な感想を述べると「ゴジラという存在が提示しているものって何なんだろうって考えさせられたし、ゴジラの行動や誕生した原因、行動などはすべてに意味があると思うんです。しかもそれは、これまで生きてきた人生経験や知識によって、捉え方が大きく変わる。私はすごく重く受け止めました」と強い視線で語る。

 石原演じるカヨコ・アン・パタースンは、米国大統領特使という立場でありつつ、祖母は日本人という役柄。これまでのゴジラシリーズの一つのキーワードである“核”という側面では、日米という二国の文化を内在しているという、設定自体に大きな意味を持つ存在だ。「立ち位置としては、空気を変えることと、巨大不明生物が何であるのかを伝えること。その中で、『エヴァンゲリオン』の中に登場するような、庵野さんの描く女性像が視聴者の目に映ったらいいなと思って演じました」と役へのアプローチを語る。


 言葉通り、作品の中でカヨコは場の空気を変え、強い異質感を与える。しかし現場を含め、庵野総監督や樋口特技監督からは、キャラクターに対してほとんど指示がなかったという。「準備段階で資料を渡されただけで……。庵野さんが何を考えているのか、読み取る力が要求されました。どこかで誰かに手綱を引いてもらいたい、という思いはありましたが、そういうことが一切なかったので撮影は孤独でしたね。でもこういう経験は初めてだったので、ある意味体験できたことは良かったのかもしれません」と特殊な経験も前向きにとらえる。

 前作の『進撃の巨人』シリーズのハンジ役、そして今回の『シン・ゴジラ』と非常に知名度の高い作品への出演が続くが「誰でも知っている作品、やはりプレッシャーはすごいですよ。そういった作品に挑戦させてくれた樋口監督をはじめ、製作陣、スタッフの方々には感謝しています」と晴れ晴れとした表情で現状の充実ぶりを明かす。

 さらに「私がいつまでこの仕事を続けられているのか分かりませんが、10年後、50年後、100年後とかに『ゴジラにああいうキャラクターいたよね』って思いだしてもらえる人物なのかなって思うんです。いまは映画のことで精一杯ですが、何年か経って振り返ってみたときに、参加できたことを心から喜べる日が来るだろうなって期待しています」と演じたキャラクターへ自信をのぞかせる。

 「色んなニュースが日々あると思いますが、この映画を観て、自分が住んでいる国や政治、そして生きていくことに対して、深く考えるきっかけになったら……」と作品に込めた思いを語ると「この映画に対してどういう反応が起こるのかとても楽しみです。その人の視点や経験、考え方によって感想が大きく変わる作品。近しい人ばかりでなく、政治家や評論家など、多くの人の感想を聞いてみたいです」と公開が待ち遠しい様子だった。(取材・文・写真:磯部正和)

最終更新:7/30(土) 5:50

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