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「ATMで何が悪い」アイドルヲタの美学 大金注ぎ込む“本当の理由” 越えていい「一線」ダメな「壁」

withnews 7月31日(日)7時0分配信

 ここ数年のアイドルブームで、アイドルオタク人口はずいぶん増えました。一方で、アイドルとファンの距離のとり方には難しい面もあります。アイドルとオタクって、どんな関係なのでしょう? 「正しいドルヲタの作法」とは、なんでしょう? 新聞社内にひっそりと生息するドルヲタ師弟記者が、熱く持論を語ります。

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昔はにおいがきつい人もいた

 「最近、ドルヲタに普通の人が増えたよねえ。昔のヲタはアイドル以外のことは気にしないから、風呂にもあまり入らず、においがきつい人もいたけど、そういう昔のヲタ色が薄まったよ」

 そう語るのは、桝井政則記者(48)。朝日新聞大阪本社生活文化部のデスクです。中学1年生の時から、30余年のドルヲタ歴を誇ります。

 AKB48の選抜総選挙は第1回から会場で見ています。東京に単身赴任していた昨年まで、休みはほぼアイドルイベントに参加していましたが、大阪勤務になってからは自宅でDVDを見るなどの「在宅」活動に専念しています。

 ちなみに、桝井記者は「風呂にはちゃんと入る派」です。

 「確かに。アイドルブームの影響で、『ヲタ風』をにおわせることも自分を売り出す個性のひとつという、プラスの側面ができましたよね」

 うなずくのは、阪本輝昭記者(39)です。朝日新聞大阪本社社会部で、若手記者のまとめ役をしています。ドルヲタ歴は6年。桝井記者をヲタ師匠と仰いでいます。月に1度はアイドルイベントに参加し、アイドルの誕生日を祝う「生誕祭」を企画する「生誕委員」に加わったこともあります。

ヲタはアイドルの夢を支えるために

 2人は、アイドルとファンの間で起きがちなトラブルから、双方の「距離のとり方」を論じ合います。

 桝井「アイドルとヲタの距離が近くなった分、ヲタも自分をヲタだときちんと自覚する必要があるよね。『正しいオタ』っていうのは、彼女たち(アイドル)の夢を支えるためにいるんだから、一方的な気持ちを押しつけたり、夢を潰したりすることにつながることは、絶対したらダメ!」

 阪本「『自分はこれだけ応援しているのに、十分その思いに応えてくれない』などと不満を募らせてしまうのはちょっと違うと思います。どこかで一線を引く、美学をもったファンでないと…」

 桝井「アイドルに間近で会えるイベントは、ファンにはうれしいし、アイドル自身にも大事な仕事になっている。ネットで音楽がタダで楽しめる時代、CDやグッズを売ってお金をかせぐ場所は、アイドルが活動を続けるうえで必要なんだよ」

 阪本「付加価値が大事になってくると…」

 桝井「でもなかには、激しい『接触』、例えばハグ会や、キス会(台紙にキスマークをつけて手渡すなど)なんてイベントを開くアイドルもいたりして、距離感を見失うヲタが出る危険性はある。SNSで発せられた言葉を、自分だけに向けられた『私信』だと勘違いする人もいる。でも! ヲタとアイドルの間には壁があると自覚しないと!」

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最終更新:7月31日(日)7時0分

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