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出荷前倒しの秘策! ハウスにボイラー 沖縄のマンゴー栽培

琉球新報 7月31日(日)11時0分配信

 マンゴー栽培のハウスに加温機(ボイラー)を導入する動きが広まっている。県の補助を使って加温機を導入した農家は2013年度以降、50戸に上る。今期は天候不順により県全体で前年比3割ほどの減産が予測される中、加温によるマンゴーの安定着果の効果が改めて確認され、普及に期待が集まりそうだ。

 気温が下がるとマンゴーは花がうまく咲かず、受粉する虫も活動が低下する。加温によって安定した着果などが可能になる。

 糸満市で7年前からマンゴーを栽培する大野満さん(55)は、県の補助を受けて14年に2棟一組のハウス二つのうち、一つに加温機を導入した。「今年の生産量は無加温のハウスは3割減産だが、加温したハウスは前年並みの生産量を維持している」と成果を実感する。

 今年の燃料代は約30万円程度を見込む。早く収穫できた分、1キロ当たりの価格が千円ほど高い6月中に出荷できたため、収入の伸びは燃料代を上回るという。「マンゴー生産は1年かけて育てたものが台風や寒波で水の泡になる。加温で収穫を前倒しでき、寒波の影響も緩和できる。効果は大きい」と語った。

 豊見城市でマンゴーを栽培する赤嶺智英さん(61)は1993年ごろから一部ハウスで加温機を導入している。無加温では収穫のピークが一気に来る傾向があり、労働負担が高まるほか「集出荷場がパンクし、マンゴーの選果が翌日に回されたりすれば品質にも影響が出る。加温することで避けられる」と語る。

 早く収穫を終えることで、来期に向けた果樹の体力回復にかける時間も伸ばせる。「加温機を小まめに管理しないといけないが、効果は大きい」と語った。

 県は、現在は栽培面積の1割に満たないとみられる加温機の導入面積を、将来的に3割程度まで高めたい考えだ。「きめ細かな管理ができれば、効果は大きい」として、勉強会などを通した技術力の向上も呼び掛ける方針だ。

琉球新報社

最終更新:7月31日(日)11時0分

琉球新報

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