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「不動産投資本」を活用するための3つの鉄則

ZUU online 7月31日(日)11時10分配信

不動産投資の成功法や攻略法を指南した本が書店に平積みされている。専業主婦やサラリーマンの成功記録がつづられていて、手に取った人も「これならできるかも」と実践している。

しかしそのほとんどの人が本の成功者のようにいかず、失敗に終わってしまっているのも事実である。せっかくの成功本を自分の味方につけるべく正しく読み取り、そして成功へと導く方法を紹介する。

■2年以上前のものは読まない

実際には、1年以内に初版されたものを手に取って欲しいが、それだと選択肢が少なくなってしまうため最低でも2年前以降に初版されたものを選んでほしい。不動産投資の場合、政府の政策や、税制の改正が市場に大きく作用するため古いものだと対応しきれないのは当然である。

また民泊投資などこの1年で急激に成長したシェアリングビジネスに絡む不動産投資になると法整備も追いついていないことが大きく関係してくる。常に最新の情報を入手しつつ、成功本と照らし合わせながら実践しなくては、後で大ケガになりかねない。

地震や災害による保険についての記述も震災前と後の情報では全く違ってくる。リサイクルショップで3-4年前のノウハウ本を手に取ってみると、今まさに旬の不動産投資情報が記載されていないのが一目でわかる。

■1種類の成功本の内容だけで行動しない

書店で目を引いたタイトル、前から自分で気になっていた投資法、まず手に取るのはそれらの成功本だろう。しかし数種類の成功本を読み比べて欲しい。例を挙げると、一戸建て投資に興味があるなら、戸建て投資成功者の本を網羅して多くのノウハウを得る。それと同時に違った投資方法で成功している人の書籍も最低数冊は読む。一棟マンションに特化した投資成功本や、ガレージハウス投資を専門にしているなどだ。

投資方法は一つの視点である。やりたいと思う投資法を熟知する一方で興味のない方法の実態も知ることは重要である。方法はいろいろあるといっても、土地と建物を活用するのが不動産投資である。その土台となっているものが同じである以上、他戦法をも理解することは自分がこれから始める不動産投資を成功に導くために必須である。

「資金ゼロから資産一億!」「専業主婦が3年で年収1000万円に!」という魅力的なタイトルに引き寄せられていると、その方法が最高だと思いがちになる。不動産投資市場を大きくとらえる習慣をつけるためにも数種類の投資法を学ぶようにしたい。

■筆者のノウハウだけではなく性格を読み取る

どの投資にも言えることだが、「その人の素質」が故に成功したのだろう……と思える事例も少なくない。ある意味常識破りの方法で成功していたり、特別ラッキーだったのじゃないか?と思えるような成功本もある。だからといって「自分にはむかない」とあきらめるのではなく、著者の性格を読み取ってほしい。

ローンを駆使して大きく物件を買い足していく著者でもその生活スタイルはシンプルで質素であるとか、取柄もないから地道に投資を進めたという著者でも写真が好きでずっと自分の物件をとり続けてマイソク(物件広告用の資料利用したらそれが好評で空室知らずになったというような例である。両者とも自らの長所がうまく不動産投資に生かされている。
他の投資と違って勝負にでるその時だけに素質が物言うのではない。いくらで買って、いくらで貸すという単純なノウハウではなく、成功者の光るセンスを読み取り、自分なら何をいかせることができるか考えてみると、成功本から得られるものは更に大きい。

■見本を独自のやり方へとつなぐこと

ここまでの3つの注意点を念頭に成功本をもう一度読み直してみて欲しい。初めて手に取り読んだときとは捉え方が違うはず。「こんな風に成功しました」「トラブルもこんなにありました」という部分を読んでいただけではなかっただろうか。

不動産投資の成功本は一種のノンフィクション小説である。実際に起こっていることなのに、単純に読んだだけでは自分には真似できない。それは不動産投資が他の投資と大きく違う性質「事業性」を持つからである。

利益確保のタイミングを見極めのが必要な株式やFXと違い、収益の基本が売却益ではない。主な収益が家賃収入(インカムゲイン)である不動産投資はそれが安定して続くように、経営していかなくてはならない。規模によっては申告の際に経費扱いも活用できることからその事業性が納得できる。オペレーションスキルや、マーケティング力が必要なのはもちろん、更には次なる段階を打ち出す事業開発力も重要である。

ここまで理解できると不動産投資成功本は起業成功本と似たような性質を持つことがわかる。ベンチャービジネスを成功に導いた人や、小さな店から大店舗に発展した事業主などだ。何か起業しようとするときに、その人と同じことではなくて更にいいアイディアはないかなと……と模索するのと同じである。

税務的には5戸又は10室からが事業と言われる不動産投資だが、実際にそのスタートは当然1戸からでも始まる。成功本にはその秘訣がぎゅっと詰まっているのだから、それを素に自分のアイディアと活用力を磨き、実践することが不動産投資を成功に導くカギである。


片岡美穂
不動産関連、外国人雇用・ビザ等を扱う行政書士。土地家屋調査士としての15年の経験を持つ。

最終更新:7月31日(日)11時10分

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