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スペインBBVAがデジタル改革進行中、シンガポールDSB銀行はAWSでクラウド化促進

ZUU online 7/31(日) 17:10配信

国際大手銀行におけるFinTech化がますます加速している。

シンガポールのDBS銀行がIT業務の半分をクラウド化する目的で、Amazonのクラウド・コンピューティング・ウェブサービス「Amazon Web Service (AWS) 」の採用に踏みきったほか、スペインのビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)が、デジタル改革を継続中だと複数のメディアに報じられている。

しかしほかの大手銀行同様、両社ともに「コスト削減」と称した人員削減の影が忍びよっている。

■DBS銀行 2年以内にIT業務の50%をクラウド化

Amazonが世界11カ国で提供しているAWSは、インフラ系のビジネス・クラウドサービス(IaaS/PaaS/SaaS)だ。仮想サーバー「Amazon Elastic Computer Service(EC2)」は、Amzonのデータセンターの仮想ウェブサーバーを利用して、独自のソフトを実行可能なレンタルサービスとして、AWSの代表的な商品となっている。

かねてからデジタル化に強い関心を示していたDBS銀行は、概念実証を通して、AWSがシンガポール金融管理局(MAS)の定める規制ガイドラインを満たしていることを確認。

7月27日、正式にAWSのハイブリッドなクラウド環境を採用し、顧客の需要に見合ったFinTechサービスに改革していくことを目指している。

まずトレジャリー・マーケット(T&M)部門で、金融商品の価格設定や評価に採用し、2018年までにはIT業務の50%をクラウド化させる計画だ。

これによってBrexitパニックが記憶にいまだ記憶に新しい、取引量の急激、かつ集中的な増加などに、より効率的に対応することが可能になる。

DBS銀行はマイクロソフトのビジネス・クラウドサービス「Office 365」を、シンガポールで初めて採用した銀行でもある。

DBS銀行テクノロジー・アンド・オペレーションズ部門の責任者、デヴィッド・グレッドヒルし氏は、Amazon、Google、Facebookといった国際大手が「革命のパイオニア」として君臨している秘訣を、「継続的に実験性の高い取り組みを行いを、旋風を市場に起こす機動力」と表現しており、クラウド・コンピューティングがそうした取り組みに貢献していると高く評価している。

■スタートアップ支援に熱心なBBVA会長

欧州ではビルバオ・ビスカヤ・アルヘンタリア銀行(BBVA)が、デジタル化で経営転換を図っている真っ最中だ。今後14カ月を目途に、2度目の「デジタル改革」に取り組んでいることが、複数のメディアに報じられている。

以前からフランシスコ・ゴンザレス会長のFinTech熱は世界中に知れわたっており、スタートアップへの支援にも非常に熱心だ。

2014年に米FinTechバンキング企業、Simpleを1億1700万ドル(約119億3166万円)で買収したのを筆頭に、2015年には英デジタルバンク、アトム銀行にも投資。今年2月にはベンチャーキャピタル、Propel Ventures Partnersに250億ドル(約2兆5495億円)を投じている。

ゴンザレス会長は「FacebookやGoogleなどの非銀行系企業やFinTechスタートアップが、従来の銀行を叩きつぶす」とコメントしており、早期段階から自社のデジタル化に向け動きだしていた。

改革の一環として、英バークレイズ銀行のデジタル・チーフを引き抜き、アセット・マネージメント部門や消費者金融部門の改革の権限を与えるなど、かなりの気合の入りよう。
しかしBBVAやDBS銀行も、大手銀行のデジタル改革の定番となったコスト削減を避けては通れないようだ。

DBS銀行は今年の新規雇用件数を昨年の1000件から大幅に減らすこと、昇給についても検討していないことなどを明らかにしている。

またBBVAは2000人の解雇を予定しているそうだが、デジタル改革を通して敏捷な企業体質作りに努めることで、新たな境地開拓を可能にするというポジティブに構えている。

BBVAの株価は昨年4月のピーク時には9.61ドル(約935円)を記録していたが、7月上旬には半分以下の4.64ドル(約473円)まで低下。7月29日現在、5.25ドル(約536円)となっている。(FinTech online編集部)

最終更新:7/31(日) 17:10

ZUU online