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【コラム】月末に繰り返される「データ容量繰り越し」のモヤモヤ

ITmedia Mobile 7月31日(日)20時49分配信

 KDDI(au)の「iPhone 6s」を購入してはや10カ月。月末を迎える度にデータ使用量を気にするのと同時に、翌月に繰り越される容量についてモヤモヤが続いています。

大手キャリアの繰り越しは、当月分を使い切ってから消費する

 iPhoneの契約プランは5分間の国内通話が定額で行える「スーパーカケホ」(電話カケ放題プランS)に、月間5GBまでのデータ通信ができる「データ定額 5」という組み合わせ。auでデータ定額 5以上のプランを選ぶと、余ったデータ容量を翌月末まで繰り越せるのですが、この繰り越しがイメージしているものとちょっと違うのです。

 データ容量をどれくらい使っているのか確認できる「デジラ」アプリで見てみると、先月から繰り越されたデータ容量は減っておらず、当月分のデータ容量が減っています。例えば前の月に3GB余って繰り越しても、当月分の5GBを使い切らないと、この3GBを消費できないのです。

 繰り越されたデータ容量はその月内で消費期限を迎えるため、さらに翌月へ先送りできません。既に当月分の5GBは使い切っていますから、翌月は繰り越しナシでのスタートになります。

 データ容量を繰り越しても、使えるのは当月分から――というのは、auに限った話ではないようです。NTTドコモの「カケホーダイ&パケあえる」、ソフトバンクの「スマ放題」など、大手キャリアが2014年から相次いで導入した繰り越し可能な新料金プランは、全てこの方式でした。

 なお繰り越せるデータ容量は、ドコモが1GBごと、auは1バイトごと、ソフトバンクは100MBごとで、かなり差があります。ドコモとソフトバンクは端数切り捨てで、特にドコモの場合は残りが999MBなら繰り越しはゼロになってしまいます。auは1バイトごとの繰り越しで無駄がありません。

 一方、「IIJ mio」など格安SIMを提供するMVNOでは、多くのユーザーがイメージするであろう余った分から使う方式の繰り越しを採用しています。またIIJ mioの場合は1MB単位で繰り越しができるため、比較的無駄も少なくてすみます。

 そこで大手キャリア3社に、なぜ繰り越したデータから先に使えないのか、また各社で繰り越すデータの単位に大きな差がある理由を聞いてみましたが、「シェアパックで分け合う場合やU25応援割を適用する場合を含め、ニーズや利用実態、競争状況等を総合的に検討したため」(ドコモ)、「繰り越しは、通常月よりデータ利用が少なかった場合に次月で利用可能にするため」(au)、「サービス設計上の仕様のため」(ソフトバンク)ということで、正直はっきりしたことは分かりませんでした。

 各社とも新プランでさまざまなデータ容量を用意したため、無駄なく使い切れるようになった、というスタンスです。常に余るようなら小容量のプランに、足りないなら大容量のプランを選べるため、繰り越しはたまたま余った場合のあくまで救済措置。余って翌月に使う場合でも、ベースのデータ容量を使い切った後の不足分で十分という考えのようです。

 しかし小容量のデータ定額プランは組み合わせられる基本料金が限定されていたり、端末割引が付かなったり、さらに繰り越しができないなど、使い勝手がイマイチなのも事実です。より自由にデータ容量が選択できる、あるいは使った分だけ段階的に課金される無駄のないプランが待たれるところです。

 スマートフォンのデータ容量は、人によって使い方がさまざま。毎月使い過ぎて、必ず速度制限がかかってしまう。あるいは追加チャージが欠かせないという人もいれば、いつも使い切れず余ってしまうという人もいます。少しでも無駄なく使うためにデータ容量の繰り越しができるようになりましたが、いざというときに足りない! とならないよう、気を付けて使いこなしたいですね。

最終更新:8月4日(木)14時1分

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