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ハンマー前日に購入 鉢合わせの職員殴られる 相模原殺傷事件

カナロコ by 神奈川新聞 7月31日(日)7時30分配信

 相模原市緑区の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人が刺殺され26人が重軽傷を負った事件で、殺人容疑で送検された元施設職員の男(26)が「結束バンドとハンマーは(事件の)前日にホームセンターで買った」と供述していることが30日、捜査関係者への取材で分かった。また鍵を奪われた女性職員は、施設内で男と鉢合わせになり殴られていたことも判明。捜査本部は供述の裏付けを進めるとともに、事件当時の詳しい状況を調べている。

 捜査関係者によると、元施設職員の男は事件前日の25日、相模原市内や都内の複数のホームセンターを回って結束バンドなどを購入したという。周到に準備を進めていたとみられる一方、2月には施設を襲撃し障害者を殺害する計画を記した「作戦内容」とする手紙を衆院議長公邸に持参しており、捜査本部は計画を実行に移そうと決意した経緯などを慎重に調べている。

 また、男が犯行に使ったとみられる刃物5本のうち、包丁2本が東棟と西棟のそれぞれ1階通路で見つかったことも判明。いずれも血液が付着していた。ハンマーは侵入した現場近くで見つかったほか、出頭時に持っていたかばんの中にも、血の付いた包丁とナイフ計3本と結束バンド、手袋とともに別の1本が入っていた。

 男の事件前日の足取りを巡っては、午前中に同市緑区のファストフード店駐車場で、鍵が付いたままの車をスペースからはみ出して止めていたことが明らかになっている。通報を受けた津久井署は署に移動したが、「特異な言動は認められなかった」(県警)として同日昼ごろ訪れた男に引き渡していた。

 関係者によると、男は26日午前2時ごろ、東棟1階の居室の窓をハンマーで割って侵入、この部屋の女性入居者(19)を刃物で襲った。当時、同フロアでは女性職員が夜勤業務に当たっており、この職員が支援員室から出たところ男と遭遇、後頭部を殴られて鍵を奪われた。

 支援員室では、各居室に設置されている集音マイクの音声を聞き取れる仕組みになっている。女性職員はマイクを通じて物音を聞くなど、何らかの異変を察知して室外に出た可能性もあるという。

 捜査本部は30日も同施設を現場検証するなど、事件の解明を進めている。

最終更新:7月31日(日)7時30分

カナロコ by 神奈川新聞