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長谷川博己、『シン・ゴジラ』主演もプレッシャーは皆無 政治用語にひと苦労

クランクイン! 7月31日(日)6時50分配信

 再生でもない、復活でもない、完全なる新作として12年ぶりに母国・日本で製作された映画『シン・ゴジラ』。新たに展開する壮絶な物語の中で、人知を超えた脅威に対峙する若き内閣官房副長官・矢口蘭堂役を務めた長谷川博己が、本作に懸けた思いを熱く語った。

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 本作は、『エヴァンゲリオン』シリーズなどの庵野秀明が総監督と脚本を、『のぼうの城』『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』シリーズなどの樋口真嗣が監督・特技監督を務めた国内版ゴジラ最新作。現代日本に突如現れた巨大不明生物が、人々をかつてないパニックに陥れる。長谷川をはじめ、竹野内豊、石原さとみほか総勢328名のキャストが集結。自衛隊全面協力のもと、迫力ある戦闘バトルやリアルな政治劇が展開する。

 庵野ワールドを初めて経験し、「細部にまでこだわり抜いた壮大なセットの中に、役者として立つことができて幸せだった」と語る長谷川。演出家としての仕事の進め方も新鮮だったようで、「庵野さんは、頭の中に映画の構図が完全に出来上がっている」と驚きの表情を見せる。

 「その構図に近づけるために、俳優の配置も決まってくるので、カメラマンに右にあと2cm、左にあと3cmとか、細かい指示を出していた」と明かす。「ただ、その中で、俳優は俳優なりに考えて演技をするので、それがいい方向に出たり、思い描いたものと違う方向に進んだりすることもある。そんな時、ベストの『妥協点』を見つけるのが一番の悩みどころ、とおっしゃっていたのがとても印象的だった」と述懐する。


 今回、物語の軸となってゴジラ襲来に立ち向かう内閣官房副長官・矢口を演じる長谷川。日本はもとより世界が注目する本作の主演に抜擢されてプレッシャーはなかったのか。「あくまでも『ゴジラ』が主役なので、全くなかったです。だから、肩の力が抜けて逆に良かったですね。ただ、『ゴジラ』が主題のポリティカルフィクションでもあるので、役者として全力を出し切った」と振り返る。

 構図はもとより、リアリティを徹底追求する庵野総監督から、政治家と官僚の仕事の様子を捉えたDVDを渡されたという長谷川は、まず、そのスピード感に驚いたという。「映画を観ればわかると思いますが、実際にあのスピードで専門用語がどんどん出てくるんです。瞬間的に物事を判断し、即答したりできる政治家の方は凄いと思いました。映画の中とはいえ意味を理解しながら会話するのは正直大変でした」と吐露。

 それでも、「庵野総監督を始めとするスタッフの方達と話し合いながら作り上げていったので、かなりリアリティを追求できたと思います。矢口という純粋な心を持った政治家が様々なトラブルを乗り越えながら、理想のリーダーとして覚醒していく姿を感情移入しながら観ていただきたい」と語った。

 荒々しい牙、反り上がる長い尻尾、赤く発光したような肌…体長118.5mという史上最大の“フルCG”ゴジラが登場し、日本を恐怖に包み込む『シン・ゴジラ』。この『シン』という文字について長谷川は、「もちろん、複合的な意味があると思いますが、僕が最初に思い浮かんだのは『神』。もしかすると霊なのかもしれないし、人々が勝手に作り出した幻想なのかもしれない。どこか神格化されたところがある」とゴジラの奥深さに思いを巡らす。日本の『神話』として後世に受け継がれていく、という意味も込めて『神ゴジラ』、確かに言い得て妙かもしれない。(取材・文・写真:坂田正樹)

最終更新:7月31日(日)6時50分

クランクイン!

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。