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キャラメルボックス初の新作二本立てに、福澤朗が滑舌の良い天使役で降臨!

チケットぴあ 8月1日(月)17時28分配信

キャラメルボックスのサマーツアー2016が、7月30日に東京・サンシャイン劇場にて初日を迎えた。男女のラブストーリーをそれぞれの視点で描き、二本立ての作品として同時期に上演する劇団初の試みだ。男性の視点から見た物語は『彼は波の音がする』、女性の視点から見た物語は『彼女は雨の音がする』 というタイトルでどちらも新作。脚本・演出は、成井豊と真柴あずきが担当。

舞台写真、全15点

『彼は波の音がする』は、舞台俳優の新宮弘樹(畑中智行)が主人公。新作映画のオーディションを受けて合格した直後、事故に遭い死亡。だが迎えにきた天使(福澤朗)の話から、死ぬのは人違いだったことが判明する。ところが、生き返ろうにも彼の体は火葬された後。渋々、もうじき死ぬ予定の初老の大富豪・浦神信雄(西川浩幸)の体に入ることにした新宮。そこへ白浜若菜(実川貴美子)という女性がやってきて……。

若い新宮の魂が、浦神という年齢も立場も違う男の体に入ったことで巻き起こるドタバタ劇に、客席は爆笑の連続。映画の出演を諦めきれない弘樹の心に火をつけるのがヒロイン・若菜。共に困難に立ち向かっていく前向きな明るさが、周囲に変化をもたらしていく。観ている人の心にも温かさが灯るようなラブストーリーだ。天使役で出演しているフリーアナウンサーの福澤は、滑舌の良さを活かしたキャラクター設定で、まさにはまり役。その存在感の大きさで物語を牽引していく。

『彼女は雨の音がする』は、小説家を目指す白浜若菜が主人公。ある日、彼女のもとに大富豪・浦神の自伝を執筆するという、ゴーストライターの仕事が舞い込んでくる。浦神が母親の元恋人であり、一方的に母を捨てたと知った若菜は、浦神の真の姿を暴いてやろうと、その仕事を引き受ける。浦神に会いに行くと、なぜか彼は必死に発声練習をしていた……。

『彼女は~』では若菜の抱える事情が細部まで描かれることで物語に深みを与えている。両作品に参加する武田航平は、『彼は~』の時とはまた違う顔をみせるもの面白い。この二本には共通するシーンもあり、『彼は~』では見えていたものが『彼女は~』では見えない設定になっているなど、同じ物語でありながら、視点が変わるだけで全く別の見え方に変化するのもユニークな仕掛けだ。両作品観れば味わえる醍醐味なので、ぜひ二本とも観劇することをオススメしたい。新作ニ本を同時期に上演するという、創立30年を超えてなお新しいことにチャレンジするキャラメルボックスの心意気をぜひ劇場で確かめて欲しい。

東京公演は8月14日(日)までサンシャイン劇場にて、大阪公演は8月18日(木)から8月23日(火)までサンケイホールブリーゼにて上演。前売チケット発売中。なお、チケットぴあでは公演前日まで当日引換券を発売する。

取材・文:片桐ユウ

最終更新:8月2日(火)10時24分

チケットぴあ