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ブラックロック 英景気後退を予測「年内から5年間鈍化」

ZUU online 8/1(月) 8:10配信

世界最大の米資産運用会社ブラックロックが7月、「英国の景気は年内に後退を始め、今後5年にわたって経済成長が鈍化する」との警告を発した。

ブラックロックの予想通り、最新の購買担当者景気指数(PMI)はリーマンショックの翌年(2009年)水準まで後退。この数字から、2016年第3四半期のGDP(国内総生産率)が0.4%縮小すると予想できる。

このような状況下では「新興市場債券や先進国投資適格社債、あるいはユーロ圏の銀行債券を購入した方が賢明だ」というのが、ブラックロックの見解である。

■予想1「英GDPは最低でも2四半期連続で低下」

世界中を浸透したBrexit後、新首相就任によって一時的に希望が持てる空気が市場で漂ったものの、EU離脱後の行く末がまったく不透明である事実に変わりはなく、不安要因に満ちている。

Brexitの代償として、投資や貿易の大幅減少、ポンド安、物価上昇などが挙げられているが、これらすべてが英国の経済成長にとって、大幅なマイナス効果を与えることはいうまでもない。

ブラックロックのチーフ・インベストメント・ストラテジスト、リチャード・ターニル氏は、英国のGDP(国内総生産率)が「最低でも2四半期連続で低下する」と見ている。

英国で前回、2四半期連続でGDPが低下したのは2008年から2009年。その後、本格的な景気後退に突入した。今回第3四半期に低下が見られれば、「不況の前兆」ととらえる方が自然だろう。

対策として8月に追加緩和が予想されているが、同じくブラックロックのスコット・ティールCIOは「市場の準備は完全には整っていない」と、効果のほどに懐疑的だ。

すでに過去最低水準の0.5%に設定されている金利をさらに引き下げれば、ポンドは底なしの勢いで下落する可能性が高い。国民投票後、ポンドはすでに急降下。7月6日には1.28ドル(約134円)まで落ちこみ、7月26日現在は1.31ドル(約137円)に落ち着いている。

■予想2「雇用縮小にともない、失業率が跳ねあがる」

経済成長のカギをにぎる事業活動の成長に関しても、現時点では期待できる要素はあまり見られない。

7月のPMIは6月から4.7ポイント減の47.7。ポンド安から輸出は伸びているが、特に製造とサービス産業での縮小が目立つ。

国際通貨基金(IMF)は7月19日、すでに脆弱だった世界経済の回復にBrexitが与えた影響を懸念し、世界経済の成長予想を2016年は3.1%(0.1ポイント減)、2017年を3.4%まで引き下げた。

一方イングランド銀行は、「Brexitによる絶対的なマイナス影響は確認されていない」と強気。フィリップ・ハモンド財務相も、失業率が過去11年で最低水準の4.9%まで低下したことを例に挙げ、「英国の経済基盤が堅硬である証拠」と発言している。

しかし国家統計局(ONS)の統計によると、この数字は今年5月まで、つまり国民投票以前に集計されたものであり、Brexitの影響は反映されていない。実際には6月の時点で、すでに失業保険申請件数に増加が見られている。

多くの在英企業が「雇用や投資という観点では、短期的なBrexitの影響はない」という姿勢を示しているが、「今後1年間にかけてその影響が表面化する」と懸念している。

またキャピタル・エコノミストのポール・ホリングスワース氏は、Brexitによって雇用口が確実に縮小すると見ており、今度失業率が跳ねあがると予想。

運用資産4兆6000億ドル(約482兆2640億円)を管理するブラックロックの予言は、果たして的中するのだろうか。(ZUU online 編集部)

最終更新:8/1(月) 8:10

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