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米消費者の25%が不動産投資重視 ミレニアルは現金派

ZUU online 8月1日(月)9時10分配信

米国の消費者の4分の1にとって、「最も堅実な投資商品」は不動産であることが、バンクレート(Bankrate)の「ファイナンシャル・セキュリティー・インデックス(財政的安定指数)」から明らかになった。

次いで普通預金や譲渡性預金といった現金(23%)、金や貴金属(16%)、株(16%)が人気で、債券はわずか5%。

株や債券に比重を置く投資ストラテジストの戦略と、消費者の趣向の差が浮彫になった一方で、ミレニアル世代には「資産分散」という観念が欠落していることなども判明した。

■資産1億円以上の富裕層と高学歴者は株、不動産

2008年のリーマンショック翌年から始まった米強気相場。利上げやBrexitの影響で後若干の失速が見られるものの、米史上二番目に長い強気相場の記録を更新中だ。

しかし消費者はいまだリーマンショックのトラウマから脱けきれないようで、数々の不安定要因が市場をおおい始めた今、安全資産に対する見方に変化が表れている。

財政的安定指数は、「今後10年間使う予定のない現金があった場合、どのように投資するか」という質問に対する消費者の回答に基づいて、約1000人の米消費者を対象に毎月実施されている。

過去の財政的安定指数のデータから一例を挙げると、2013年7月には現金(26%)が最も堅実とされており、不動産(23%)が続いた。株は14%、債券は8%だった。

同月の調査から100万ドル(約1億611万円)以上の資産を所有する富裕層は、現金よりも不動産や株を好む傾向が強いことが判明している。高学歴者も株式投資に積極的だ。

対照的に女性は男性よりも、資産を現金で保有することに安心感を得るようだ。

「元本保証商品である現金はリスクがない」と考える消費者も多いが、低金利などで増やす要素が少ないこと意外に、保有している通貨の価値が極端にさがってしまうといった大きなリスクもともなう。

それゆえに資産分散の重要性が際立ち、「形に残る投資商品」として不動産を選ぶ米国人が増えたものと推測される。

■「ゼロにならない安心資産」で人気の不動産

イチかバチかの要素が強く、一瞬にしてすべてが消え去えかねない株に対し、不動産は世間で何が起ころうと常に目に見える形で残っている。

バブルがはじけ大損をする可能性はあっても、「とりあえず現物は残っている」というゼロにならない安心感が、米消費者にもたらす作用は予想以上に大きいようだ。

折しも米国では不動産バブルの再来をにおわす勢いで、大都市を中心に価格が再高騰しはじめている。恰好の投資商品として人気がでるのも不思議ではないだろう。

また不動産ゆえに住居として使用する、あるいは第三者に貸しだして、継続的に利益をあげることも可能だ。

デメリットの一つとしては流動資産だが、現金化するのに時間を要する。株のようにオンラインで管理するわけにはいかないため、維持費も時間もかかる。

そうしたデメリットに加え、投資資本の余裕がないミレニアル世代(18歳から35歳)は、やはり現金を最も堅実と見なす世代だ。

32%が現金を選んでおり、中でも25歳以下の若年ミレニアル世代の43%が、資産分散という観念を持ち合わせていない。

米フランシス・ファイナンシャルの資産管理部門ディレクター、アヴァニ・ラムナニ氏は、「状況次第で紙屑と化す現金を、多くの人々が安全資産と見なしているのは危険だ」と警告。

資産運用の正しい基礎知識を身につけることは、消費者にとって必要不可欠だ。(ZUU online 編集部)

最終更新:8月1日(月)9時10分

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