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JR東日本の小田栄駅開業で注目「戦略的新駅」ってなに?

THE PAGE 8/1(月) 15:00配信

 今年3月、JR東日本に新駅が開業した。首都圏で新駅が開業するのは珍しいことではないが、この駅は設置に至る経緯が違うという。今回は「戦略的新駅」と位置づけられた、この駅について紹介してみたい。

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「請願駅」と「戦略的新駅」

 品川から直線距離で約15キロの地点にある、川崎市小田栄地区。ここを走るJR南武線南武支線に新駅を設置することが発表されたのは、2015年1月のことだった。JR東日本が首都圏で新駅を開業するのは、2012年3月の武蔵野線吉川美南駅以来となる。新駅が開業すること自体は普通にあることだが、実はこの2駅には大きな違いがある。それは、駅の位置づけが「請願駅」か「戦略的新駅」か、という点だ。

 「請願駅」とは、文字通り地元自治体や地域住民などの要望に応えて設置された駅のことである。その地域の人口増加や大型商業施設の開業などで公共交通の整備が必要となった場合が多く、首都圏ではさいたま新都心駅や越谷レイクタウン駅、京阪神では南草津駅や島本駅など、近年開業する多くの駅がこの形態だ。

 請願駅の特徴の一つは、その設置費用をどこが負担しているかである。地元の要望で設置するという経緯上、その費用を自治体が負担するのがほとんどだ。つまり「地元からの要望が多いので駅をつくることにしました」ということだ。

 例えば先述の吉川美南駅は、総工費63.2億円のうちJR東日本の負担額が24.6億円となっていて、残りの38.6億円は地元自治体である吉川市が負担している(吉川市負担分のうち一部は、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構が補助)。

 一見するとJRの負担割合が4割ほどあるが、駅設置時の覚書では「新駅設置の費用は、折り返し設備に必要な費用はJRが負担し、その他の費用は市が負担する」とある。実は吉川美南駅には、強風や豪雨などの際に使用する折り返し設備があり、その費用分、つまり通常の駅設備を超えた部分だけをJRが負担しているのだ。さらに、これとは別に周辺道路の整備費用なども自治体が負担することになる。

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最終更新:8/1(月) 17:37

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