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電力会社の業績悪化が第1四半期から始まった

スマートジャパン 8月1日(月)11時25分配信

 V字回復に向かっていた電力会社の業績に早くも陰りが見えてきた。2015年度には東京電力をはじめ10社のうち6社が増益を果たしたが、2016年度の第1四半期(4-6月期)は一転して7社が減益に見舞われた。小売全面自由化の影響もあり、売上高は10社の合計で5914億円も減少した。

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 売上高が最も大きく落ち込んだのは東京電力で、前年から18.5%も減っている。次いで中部電力が15.2%減、関西電力が10.8%、東北電力が10.6%減になり、上位4社が軒並み2ケタの減収に陥った。

 各社の業績に大きな影響を与えたのは燃料費だ。ただし以前のように費用を増加させたわけではない。燃料の輸入価格の低下が売上を減少させる方向に働いた。最大の影響を受けた東京電力の売上高を見ると、燃料の輸入価格の変動に伴って電気料金に上乗せする「燃料費調整額」が前年に比べて2630億円も少なくなっている。売上高の減少分2866億円の大半を占めた。

 関西電力でも燃料費調整額の減少が990億円も発生して、売上高の減少分886億円を大幅に上回った。一方で費用面でも燃料費の減少分が741億円になり、コスト削減に貢献している。ただし売上を減らす影響のほうが大きいために、利益も減る結果をもたらした。

原子力に依存する収益構造は変わらず

 本業のもうけを示す営業利益を見ると、東京電力は前年から846億円も減少した。売上高と同じように上位4社の減益ぶりが目立つ。関西電力は238億円、中部電力は473億円、東北電力も207億円の減益になっている。東京電力に次いで大きな減益に見舞われた中部電力では、燃料費調整額が生み出す差益が前年と比べて500億円も減った。

 こうした厳しい状況の中でも、大幅な増益を記録したのが九州電力だ。前年から167億円の増益を果たした。他社と同様に燃料費調整額による売上高の減少分が424億円あったものの、燃料費が617億円も減って利益を押し上げた。そのうち原子力発電所の再稼働による燃料費の減少分が265億円にのぼる。

 もし原子力発電所を再稼働できていなければ、九州電力も減益になっていた可能性が大きい。周辺地域の住民から運転停止を求められても、簡単に応じられない理由がここにある。結局のところ電力会社の収益は原子力発電所の再稼働と燃料の輸入価格で決まる構造は変わらない。

最終更新:8月1日(月)11時25分

スマートジャパン

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