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上海株 PMIの小幅悪化などを受けて 売りが先行か

ZUU online 8/1(月) 18:20配信

■先週の中国株式市場

 上海株 反落 金融緩和期待の後退で売りが優勢

◆先週の概況

先週の中国株式市場は下落しました。上海総合指数が週間で1.1%続落したほか、ハンセン指数が0.3%反落しました。

先週の上海総合指数は中国人民銀行による連日の資金供給から買いが先行しましたが、27日に中国証券監督管理委員会による理財商品に対する監督強化策を受けてセンチメントが悪化し、一気に節目の3,000ポイントを割り込むと週末にかけて軟調な推移が続きました。結局週間で上海総合指数は1.1%下落して取引を終えています。

■香港ハンセン指数採用銘柄 週間騰落率ランキング

◆上昇

外資系証券による強気の投資判断を受けて小売りのベレインターナショナル (百麗国際・01880)が週間で12%近く上昇しました。

また、カジノのサンズチャイナ(金沙中国・01928)が週間で6%超上げました。一般向けのカジノ収入が6月に前年同月比でプラスに転じたことや新リゾートホテル「パリジャン・マカオ」を9月に開業すると発表したことが材料視されました。

同業のギャラクシー・エンターテインメント(銀河娯楽・00027)もつれ高となりました。石炭のシェンホアエネルギー(中国神華能源・01088)は配当狙いの買いから2%を超える上昇となりました。

◆下落

外資系証券が投資判断を引き下げたことを受けて食品のワンワンチャイナ (中国旺旺・00151)が大幅に下落しました。また、先々週に大きく上昇していたパソコン大手のレノボグループ (聯想集団・00992)が週間で5%近い下落と反落しました。

原油価格の下落を受けてペトロチャイナ (中国石油天然気・00857)やシノペック (中国石油化工・00386)といったエネルギー関連株が軟調に推移しました。4-6月期の決算で減収減益となった小売のチャイナリソービアー (華潤ヒ酒・00291)も3%超値下がりしました。

■先週発表された主な経済指標

◆7月27日 工業企業利益(前年比) 6月 +5.1% 前回(5月) +3.7%

中国の6月の工業企業利益は前年同月比5.1%増と増加率5月の3.7%増から上昇率が増加しました。内訳をみると、6月の生産者物価指数が下げ幅を縮小したことや、電子設備製造業や鉄鋼、石油などの業界利益が増加したことなどが全体の工業企業利益の改善の主な原因だと考えられます。

■今後発表される主な経済指標

◆7月1日 中国製造業PMI 7月 49.9 市場予想 50.0 前月 50.0

7月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.9と市場予想の50.0に届かず、前月から小幅に悪化しました。内訳をみると、生産(52.5→52.1)や海外受注(49.6→49.0)、新規受注(50.5→50.4)が悪化しましたが、雇用(47.9→48.2)と在庫(47→47.3)は小幅な改善がみられました。

◆7月1日 財新(Caixin)中国製造業PMI 7月 50.6 市場予想 48.8 前月 48.6

7月の財新中国製造業PMIは50.6と2015年2月以来1年5ヶ月ぶりに好不況の判断となる50を上回りました。

■マーケットビュー

◆上海株 PMIの小幅悪化などを受けて 売りが先行か

先週の上海総合指数は続落し、節目の3,000ポイントを割り込みました。中国人民銀行による資金供給を受けて買いが先行した先週の上海総合指数は26日も続伸しました。

しかし、中国証券監督管理委員会が国内の証券会社が手掛ける理財商品(個人向け資産運用商品)などリスクの高い金融商品の監督・管理を強化する方針と伝わったことが嫌気されたほか、創業板指数の急落も投資家心理を悪化させ、27日に大幅に下落し一気に節目の3,000ポイントを割り込みました。

週末にかけて何度か節目の3,000ポイントを試す場面がみられましたが、上値が抑えられると軟調な推移が続き、結局上海総合指数は週間で1.1%下落して取引を終えています。

先週のハンセン指数は小幅に反落しました。特にカジノ株の好決算を受けて買いが先行したハンセン指数は、26日に節目の22,000ポイントを回復すると27日にも小幅な続伸となりました。

但し、28日に原油価格の下落や本土市場の急落などが重石となり小幅に反落したハンセン指数は、29日に原油安に加え、日銀の追加緩和内容が市場予想に届かなかったこともあって節目の22,000ポイントを割り込みました。結局、ハンセン指数は週間で0.3%安と反落となりました。

今週の上海総合指数は売りが先行となりそうです。先週の理財商品に対する監督強化が引き続き嫌気されそうなほか、8月1日に発表された7月の中国の製造業PMIが49.9と好不況判断の節目となる50を下回って前月から小幅に悪化したことなどから経済減速懸念が再燃しそうで、上海総合指数は軟調なスタートとなりそうです。

但し、元安が一服したことによって資金流失懸念が後退したことや、香港・深セン相互取引の開始時期が8月に公表される可能性についての報道が投資家のセンチメントの一定の下支えとなりそうで、今週の上海総合指数は売り一巡後反発となるかがポイントとなりそうです。

今週の香港市場でハンセン指数は堅調な展開となりそうです。特に先週末に発表された4-6月期の米実質GDP速報値が前期比年率1.2%増となり市場予想(2.6%増)を大幅に下回ったことから米連邦準備理事会(FRB)による早期の利上げ観測が後退していることが追い風となりそうです。

また、先週末に発表されたユーロッパ銀行セクターのストレステストの結果が総じて良好だったことも投資家心理の改善に繋がりそうで、相場にもプラスに働きそうです。こうしたなか、特に香港市場での銀行株や香港系の不動産株などが物色される可能性がありそうで、注目されます。

林宇川(TonyLin)
マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部

最終更新:8/1(月) 18:20

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