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日米でソニーの決算が好感された3つの理由

投信1 8月1日(月)18時10分配信

決算発表後、米国市場での株価は上昇

決算発表直後の株式市場の反応を知るための手っ取り早い方法は、PTS(証券会社の私設取引システム)における「時間外取引」や、ソニーのような大型株であればニューヨーク市場でのADR(米国預託証券)での株価の動きです。

そのソニーのADRですが、2017年3月期Q1(4-6月期)決算発表直後の7月29日の終値は33.4ドルと、前日比+8.9%上昇で引けています。これに呼応するように、日本の8月1日の寄り付きの株価も、日経平均が▲200円以上の下落になる中、逆行高で始まり、終値は+57円高の3,339円となる年初来高値で引けました。

Q1実績は、売上高が前年同期比▲11%減、営業利益が同▲42%減、当社株主に帰属する四半期純利益が同▲74%減と減収・減益となっています。このように、必ずしも見栄えは良くなかったにもかかわらず、なぜ、ソニーの決算は好感されたのでしょうか。その理由を考えてみたいと思います。

実態は好転していた

まず第1に、見かけほど実態は悪くなかったという理由です。Q1の営業利益は減益となっていましたが、前年度Q1および今年度Q1にあった特殊要因を考慮すると、実質的には増益となっていたためです。

具体的には、前年度Q1営業利益にはOrchard Media持分再評価益、ロジスティックス事業売却益、PSNサイバー攻撃関連保険収益で、合計+351億円の嵩上げ要因が含まれていました。これを除くと実質の営業利益は618億円となります。

一方、今年度のQ1営業利益は562億円でしたが、そこには4月に発生した熊本地震のマイナス影響が▲342億円含まれています。地震という不可抗力によるマイナス影響を取り除くと、実態ベースでは904億円の営業利益であったことになり、これを先ほどの前年度の実態ベースの営業利益と比較すると、実態は+46%増益の大幅増益であったという試算が可能となります。

Q1決算では、震災影響を受けなかった電機メーカーの多くが、急速な円高や世界景気の減速などにより減益決算を発表しています。一方、ソニーは震災影響など特殊要因を除くと実態ベースでは増益となっています。この相対比較での健闘が好感された可能性が十分に考えられます。

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最終更新:8月2日(火)16時30分

投信1

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