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元小結大徹の南さん「夢のようだった」 元横綱千代の富士の死を悼む

福井新聞ONLINE 8月1日(月)8時24分配信

 大相撲で史上3位の優勝31度を誇り、1989年に角界で初めて国民栄誉賞を受賞した元横綱千代の富士の九重親方(本名秋元貢=あきもと・みつぐ)が7月31日午後5時11分、膵臓がんのため東京都文京区の病院で死去した。61歳。北海道福島町出身。

 「速くて強くて、気が付いたら(土俵に)ひっくり返されていた。本当にさみしい」。日本相撲協会の評議員で元小結大徹の南忠晃さん(59)=元湊川親方、福井県大野市出身=は、しみじみと大横綱の早すぎる死を悼んだ。

 千代の富士の全盛期に現役時代を送った。1985年7月の名古屋場所で対戦し、うっちゃりで金星を挙げた。「負けてもともとだと思っていたから、勝てたのが不思議で夢のような感じだったのが本当の気持ち。勝ち負けより横綱と当たる地位まで番付を上げられたことが財産だった」

 幾度のけがを克服し、小さな体で大きな力士を投げ飛ばした姿を「ものすごい稽古量だった。今の力士がまねしようと思っても難しい」と振り返る。勝負師で気性が荒い一面があり、支度部屋でも人を寄せ付けない存在感が漂っていた。その中で年齢が近い南さんは「対等ではないが、比較的遠慮せずに話ができた」。引退後も協会の会合などで顔を合わせると、現役時代のしこ名でしばしば呼び掛けられたという。

 昨年11月に亡くなった北の湖前理事長に続く訃報。南さんは「どちらも協会に大きな功績を残した偉大な人で、痛手には違いない。我々がしっかりと(相撲界を)守っていかなければならない」と力を込めた。

福井新聞社

最終更新:8月1日(月)8時24分

福井新聞ONLINE