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亡き息子の“後輩”と美谷島さんが登山 御巣鷹の尾根

上毛新聞 8月1日(月)6時0分配信

 1985年8月の日航ジャンボ機墜落事故で息子の健君=当時(9)=を亡くした美谷島邦子さん(69)と、健君が当時通っていた東京都大田区立東調布第三小の児童ら約50人が31日、事故現場となった上野村・「御巣鷹の尾根」へ慰霊登山に訪れた。頂上付近の「昇魂之碑」や健君の墓標などに手を合わせ、520人の冥福と社会の安全を祈った。

◎東京・大田区立調布第三小の児童

 慰霊登山は、美谷島さんらが今年立ち上げた安全な社会の実現に向かって活動する団体「いのちを織る会」が主催した。

 子どもたちは急な勾配が続く登山道で、「もう少し」「頑張れ」と声を掛け合いながら頂上を目指した。昇魂之碑の前では参加者全員で黙とうし、花を供えた。健君の墓標も訪れ、手を合わせ冥福を祈った。

 12日に美谷島さんが同小で行った「いのちの授業」を受け、健君に手紙を書いてきたという高橋姫愛さん(11)は「健君、天国から美谷島さんを見守ってください」と手紙を読み上げた。覚知萌花さん(12)も「健ちゃんと520人の犠牲者に向け、心を込めて手紙を読んだ」と話した。

 下山前には、昇魂之碑の前で童謡「シャボン玉」を歌いながらシャボン玉を飛ばした。美谷島さんは児童らに「登山で命の大切を感じて、ぜひ家族で話し合って」と訴えた。事故の風化を懸念し、「私たちもいつか伝えられなくなる。子どもたちにこの現場が発信するものを感じてほしい」と話した。

最終更新:8月1日(月)6時0分

上毛新聞