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【今週の債券】長期金利は上昇か、相場急落余波や10年債入札に警戒感

Bloomberg 8月1日(月)7時1分配信

今週の債券市場で長期金利は上昇すると予想されている。日本銀行が前週末に発表したリスク資産の買い入れ増額などの追加緩和に失望して相場が急落した影響が残ることに加えて、10年債入札を控えて売り圧力が強まりやすいとの見方が背景にある。

長期金利の指標となる新発10年物国債利回りについて、ブルームバーグが前週末に市場参加者4人から聞いた今週の予想レンジは、全体でマイナス0.25%~マイナス0.05%となった。前週末は日銀が決定会合で追加緩和を決めたが、市場で期待されていたマイナス金利幅拡大や長期国債買い入れ増額が見送りとなったことを受けて売りが優勢となり、一時マイナス0.17%と6月24日以来の高水準を付けた。

岡三証券の鈴木誠債券シニアストラテジストは、「マイナス金利の深掘り観測は残るが、緩和の枠組みも含めて買い入れ額が変化する憶測は生じやすい。上値が重いのは間違いない。10年債入札は利回りが上昇したのでそこそこ需要が出てくるかもしれないが、物価連動債の入札もあり需給的には重い」と話した。

メリルリンチ日本証券の大崎秀一チーフ金利ストラテジストは、「日銀が追加緩和したにもかかわらず債券は下落した。期待のはく落のほか、緩和策の限界も意識される。声明を見ると次回に効果について検証すると記されている」と指摘。「このまま突き進むのではなく政策方針の転換への思惑も出やすく、ボラティリティが上昇しやすい」との見方を示した。

10年債入札に注目

財務省が今週実施する国債入札は10年物と10年物価連動債の2本。2日実施の10年債入札は343回債のリオープン発行となり、表面利率は0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回と同額の2兆4000億円程度となる。4日の物価連動債入札では発行額が4000億円程度。21回債のリオープン発行となり、表面利率は0.1%となる見込み。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、「日銀会合後の相場の急落を受けて、相応にポジションが傷んでいるプレーヤーも多いとみられ、しばらくは立ち直り期間で動きづらい状況になる可能性もある」と指摘。業者サイドもポジションが傷んでいる面もあるとみられ、読みづらい入札になりそう」と話した。

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最終更新:8月1日(月)7時1分

Bloomberg