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GPIFクジラゆえの苦悩、株式アクティブやオルタナ拡大課題か

Bloomberg 8月1日(月)11時33分配信

世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は2015年度の運用で金融危機以降で最悪の評価損を計上した。初めて開示した株式保有銘柄からは、パッシブ運用など市場平均の収益を求める保守的な姿勢があだとなったことが透けてみえる。

GPIFが先週末に公表した昨年度の運用状況によると、収益率はマイナス3.81%、収益額はマイナス5兆3098億円と7年ぶりの低水準を記録した。日本株の収益率はマイナス10.80%、外国株はマイナス9.63%とともに08年度以降で最も悪かった。保有する銘柄には代表的な株価指数を構成する企業が並ぶ。資金の委託先が独自の戦略で運用指標を上回る収益を狙うアクティブ運用は、日本株保有額の18.48%、外国株では15.85%にとどまった。

昨年3月末に保有していた日本株で時価総額が最も大きかったのはトヨタ自動車の1兆5499億円。2位は三菱UFJフィナンシャル・グループの8229億円、3位は三井住友フィナンシャルグループで5173億円だった。外株では米アップルが最大で6025億円、米エクソン・モービルが2784億円、米マイクロソフトが2777億円の順。保有銘柄数は日本株が2037社、外株は2665社に上った。

GPIFはデフレからの完全脱却と経済の活性化を掲げる第2次安倍晋三内閣の下で、緩やかな物価上昇や経済成長力の向上から恩恵を受けやすいリスク資産中心の構成に生まれ変わったが、高度なリスク管理を前提とした積極的な運用戦略・手法の強化はまだ道半ばだ。年金特別会計が管理する資金も含めたGPIFの積立金全体140兆6271億円の5%を上限とするオルタナティブ(代替)投資の構成比は0.06%。

三井住友アセットマネジメントの市川雅浩シニアストラテジストは、GPIFには「まだ出来る事がある」と指摘。代表的な運用指標の銘柄構成に従うパッシブ運用に安住せず、アクティブ運用や為替ヘッジ(差損回避目的の取引)、オルタナ投資の拡大などを進めるべきだと述べた。

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最終更新:8月1日(月)17時24分

Bloomberg

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