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円は対ドルで徐々に100円に上昇へ、財政刺激策織り込み済み-榊原氏

Bloomberg 8月1日(月)15時41分配信

榊原英資元財務官は、ドル・円相場は今後1ドル=100円に向けて徐々に円高が進むと予想している。安倍晋三政権による財政刺激策は既に市場で織り込まれており、大きな影響を与えないとみている。

青山学院大学教授の榊原氏(75)は1日午後のインタビューで、安倍政権の刺激策は「既に市場に織り込まれている」とし、ドル・円相場に「刺激策が大きな影響を与えるとは思わない」と述べた。その上で、「円は対ドルで徐々に100円に上昇するだろう」との見通しを示した。

ドル・円相場は先月29日、日本銀行が追加金融緩和でマイナス金利の拡大や国債買い入れ増などを見送ったことなどを背景に、一時101円97銭と前日終値(105円27銭)から3円以上も円が急騰。1日午後は102円台半ばで推移している。英国民投票で欧州連合(EU)離脱派が勝利した6月24日に99円02銭と13年11月以来の円高値を付けた後、日本政府の経済対策や日銀追加緩和への期待などを背景に、先月21日には107円台半ばまで値を戻す場面も見られていた。

安倍首相は先月27日の講演で、2日に閣議決定する経済対策の規模を財政措置13兆円、事業規模28兆円超とする意向を表明。政府が与党に示した経済対策案は「日銀とも連携しつつ、金融政策、財政政策、構造改革を総動員してアベノミクスを一層加速する」とし、物価目標実現への期待を表明した。

榊原氏は、黒田日銀総裁は日本経済について危機感は持っていないと指摘。黒田氏と日銀の2%インフレ目標に関して話したことはないとしながらも、自分の感じでは黒田氏は「目標達成が可能だとは実際には考えていない」と語った。黒田総裁は1%インフレに「比較的満足している」との見方も示した。また、「アベノミクスは失敗していない」と語った。

Shigeki Nozawa, Kevin Buckland, Manus Cranny

最終更新:8月1日(月)15時41分

Bloomberg