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〝おじいちゃんの方眼ノート〟量産化が決定 作るのはジャポニカ学習帳の会社 「思いを受け継ぎ広めたい」

withnews 8月4日(木)7時0分配信

 今年1月に話題になった「おじいちゃんの方眼ノート」を覚えていますか? 都内の小さな印刷所の手作り商品で、特許をとったものの数千冊の在庫を抱えていました。それが、印刷所で働く男性の孫のツイートをきっかけに在庫が一掃したという話です。73歳の社長は「この技術を受け継いでくれる会社が現れてくれたら」と話していましたが、ついに現れました。手を挙げたのは「ジャポニカ学習帳」で知られるショウワノートです。

【写真】本当にふくらまない! 水平に開いた方眼ノート。「昆虫が消えた」と話題になった歴代ジャポニカも

これまでの経緯

 話題の方眼ノートを作っているのは、東京都北区にある中村印刷所です。

 社長の中村輝雄さんは、近くで製本業を営んでいた中村博愛さん(80)が店をたたんだのをきっかけに、見開いたときにきれいに水平に開くノートの開発に二人で取り組みました。

 2年間かけて完成させたのは、コピーやスキャンした時に真ん中に黒塗り部分が入らず、見開きのギリギリまで書き込むことができるノート。この製造方法に関して特許もとりました。

 性能は評価されましたが、なかなか売れません。大量発注の話があって作ったものの、実際の注文には結びつかず、数千冊の在庫を抱えていました。

 「使ってもらえば、良さがわかってもらえるのに」。自分が作った在庫を見て罪悪感を感じていた博愛さんは、「これ、学校の友達にあげてくれ」と孫娘にノートをまとめて渡しました。

 受け取った孫娘は「学校じゃ、あんまりノート使う人いないしなー。そうだツイッターでやりとりしてる絵描きさんとか喜ぶかも」と思い、軽い気持ちでツイッターにノートのことを投稿しました。

 すると、使い方を指南してくれたり、今すぐ買える量販店を教えてくれたり、多くの人たちがコメントを寄せてくれて拡散。その後、ネットメディアや新聞、テレビに取り上げられて在庫は一掃。一気に人気商品になり、銀行からは融資の申し出まで来ました。

手を上げたのはショウワノート

 突然の人気を喜びつつも、中村さんは当時、withnewsの取材にこう話していました。

 「私たち2人の目が黒いうちは作り続けます、でも限界があります。この技術を受け継いでくれる会社が現れて、一人でも多くの人にノートを使ってもらえたら、というのが私の願いです」

 この記事が出た翌日、ショウワノートの開発部で「ジャポニカ学習帳」を担当している小原崇さんから、withnews編集部に電話がありました。

 「中村さんのお話に大変興味があります。ぜひお会いしたいので、ご紹介いただけないでしょうか」

 小原さんは中村印刷所に何度も通い、ときにはショウワノートの工場長も連れて、提携に向けて話し合いを重ねました。そして6月30日に、中村印刷の技術を採り入れたノートをコラボ商品として作ることが決まり、開発が始まりました。

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最終更新:8月4日(木)7時0分

withnews