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「不作為に当たらず」 辺野古の違法確認訴訟 沖縄県が国に反論 高裁に答弁書

琉球新報 8月2日(火)5時0分配信

 翁長雄志沖縄県知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り、国が提起した不作為の違法確認訴訟で、県は1日、国の訴状への答弁書と第1準備書面を福岡高裁那覇支部に提出した。両書面で県は、翁長知事が仲井真弘多前知事の埋め立て承認を取り消した行為は適法だと改めて説明した。その上で、国が埋め立て承認を取り消した県に是正指示を出して以降も、県側が承認取り消しの撤回や国を相手取った裁判を提起しないのは「違法な不作為」だとする国に反論した。

 県側は国地方係争処理委員会が6月、国が県に出した是正指示の適否を判断せず、併せて双方に根本的な解決に向けた「真摯(しんし)な協議」を求める決定をしたことに沿った積極的な対応を取っているとして違法な不作為に当たらないとした。

 県側はまた、辺野古新基地建設は沖縄に過重な基地負担を固定し、日本の法律の及ばない米軍基地によって自治権が侵害されると指摘。法律で定めないまま辺野古新基地建設を強行するのは、国会を国の最高機関とした憲法41条と、地方自治の本旨を保障した92条に反すると強調した。

 県は違法確認訴訟に向け、翁長知事への本人尋問のほか、地元名護市の稲嶺進市長、粕谷俊雄元帝京科学大教授(海洋生物学)、我部政明琉球大教授(国際政治学)ら環境や安全保障の専門家など合計8人の証人出廷も申請した。

 訴状で国側は、埋め立て承認を出した前知事の判断に「裁量権の逸脱はなかった」として、翁長知事の承認取り消しは違法だと主張している。

 一方、県側はこの日提出した答弁書で「前知事による承認の適法性は、本件における直接の審理対象ではない」と反論。第三者委員会が埋め立て承認を検証した結果、計画の合理性、環境保全策などに「取り消し得るべき瑕疵(かし)」があったとして、取り消し行為に違法性はないとした。

 同訴訟の第1回口頭弁論は5日、開かれる。

琉球新報社

最終更新:8月2日(火)11時30分

琉球新報