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太陽光発電の認定ルールが8月1日に変更、運転開始は3年以内に

スマートジャパン 8月2日(火)11時25分配信

 政府は2017年度に実施する「改正FIT法」(電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法等の一部を改正する法律)に先立って、2016年8月1日から太陽光発電設備の認定ルールを変更した。新ルールでは8月1日以降に電力会社と接続契約を締結する太陽光発電設備に対して運転開始の期限を設ける。

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 発電能力が10kW(キロワット)以上の事業用(非住宅用)では、固定価格買取制度の認定を受けてから3年以内に運転を開始することが条件になる。この期限を超過して運転を開始した場合には、買取価格の低減か買取期間の短縮を実施する方針だ。買取価格の低減率などは専門家による委員会で議論して2016年度内に決定する。

 同様に発電能力が10kW未満の住宅用に対しては認定から1年以内に運転開始を義務づける。期限を超過した場合には認定そのものを失効させる。これまで住宅用・非住宅用ともに太陽光発電設備の導入コストが低下するのに伴って、買取価格を年度ごとに引き下げてきた。ところが高い買取価格で認定を受けたまま建設工事に着手しないケースが数多く発生していることから、そうした行為を新ルールで防止する狙いだ。

 政府は2017年4月1日に施行する改正FIT法で、発電設備の認定手続きと認定基準も見直す。手続きの面では発電事業者が認定を受ける時期を改め、電力会社(送配電事業者)と接続契約を締結した後に変更する。

 現行のFIT法では接続契約を申し込む前に発電設備の認定を取得できる。このため認定取得から運転開始までに長い時間がかかるケースも数多く発生している。法改正後は電力会社と接続契約を締結するまでの期間に関係なく、認定後すぐに工事を開始できるようになる。

運転中でも事業計画の提出が必要に

 改正FIT法では発電設備の認定基準を大幅に強化する。固定価格買取制度の目的であるエネルギーの安定供給と環境負荷の低減に寄与することを明確にするための措置だ。従来の認定基準に新たに9つの項目を加えて、発電事業者が申請時に提出する計画書の中で同意を求める。

 新しい認定基準では、最長20年間の買取期間を通して事業計画が作られていることが前提になる。そのうえで発電設備を点検・保守する体制が事業計画に織り込まれている必要がある。このほかに事業者名や事業内容を記載した標識を発電設備の設置場所に掲示することも認定基準に追加した。地域の自治体や住民に対して発電設備の管理責任を明らかにするためである。

 太陽光発電以外の再生可能エネルギーにも新しい認定基準が加わる。バイオマス発電では燃料のバイオマス比率を月に1回以上の頻度で定期的に算定して記録することが求められる。地熱発電では運転開始前から地熱資源の成分や資源量を継続的にモニタリングすることが事業計画に含まれていなくてはならない。

 一連の法改正にあたって発電事業者が注意すべき点は、すでに認定を受けて運転中の発電設備にも同様の基準が適用されることだ。改正FIT法を施行する2017年4月1日の時点では、運転開始済みの発電設備は「みなし認定」の状態になる。みなし認定の対象になる事業者は6カ月後の2017年9月末までに、発電事業の収支計画や点検・保守の実施体制を示す書類を提出する必要がある。

 政府は発電事業者が申請した情報をもとに、発電設備の概要を公開する仕組みも導入する。発電設備のID(識別番号)、事業者名、発電設備の区分、認定出力、所在地の5項目を、資源エネルギー庁のウェブサイトで検索可能な形式で公開する予定だ。ただし発電能力が20kW未満の太陽光発電設備は、一般の住宅に設置するケースも多いため情報公開の対象外にする。

最終更新:8月2日(火)11時25分

スマートジャパン