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遊んで学べる注目施設…京都水族館の魅力とは

デイリースポーツ 8月2日(火)17時12分配信

 「学び」と「遊び」。相容れないものだという考えはもう古い。「エデュテインメント」という言葉がいま、注目を集めている。「education(教育)」と「entertainment(娯楽)」を組み合わせた造語で、遊びながら自然と学ぶことができる体験のことを指している。エデュテインメントをコンセプトにしたテーマパークも増えてきており、子どもが気軽に職業体験できるテーマパーク「キッザニア」が代表的だ。また昨年11月には、万博記念公園(大阪・吹田市)に大型複合施設・エキスポシティがオープン。日本初の体験型英語教育施設「OSAKA ENGLISH VILLAGE(オオサカ イングリッシュ ビレッジ)」など、5つの体験型アミューズメントパークが一堂に会し、関西圏は熱い“エデュテインメント・スポット”となっている。その先駆けとして「総合エデュテインメント型施設」を掲げて2012年に開業した京都水族館(京都・京都市)を今回、訪ねてみた。

 「イワシなどの昼行性の魚たちは、夜になると泳ぎなら寝ます。目も閉じずに寝ているんですよ」「ハモという名前の由来はよくかみつくところからきています」-。GW期間中、営業時間が延長するのに合わせて金、土曜日に開催された解説ツアー「夜のいきものってナンダ?」。下村実館長が軽妙な語り口で生き物たちの生態やうんちくを紹介していく。ピシッとしたスーツに蝶ネクタイ姿で、胸にはアマダイのピンバッジ。時には手に持つ“小型黒板”に絵を描きながらわかりやすく説明する。芸能タレント顔負けの進行で、定員15人があっという間に埋まるほど連日人気を博した。5月6日に参加した山本珠季ちゃん(7)は「館長にいっぱい教えてもらえてうれしかった」と満足げだった。

 展示されている生物に関する説明板は控えめな印象を受ける。「実際に生物たちを見て、疑問に思うことがあったら直接聞いてほしいから」とは、広報チーム広報ユニット担当リーダーの蔵敷明子さん。気になることを直接質問することで、生物についての新たな発見がよりいっそう強く思い出として刻まれる。飼育スタッフら係員たちに気軽に話を聞けるなど態勢も万全だ。

 「ワークショップなどのイベントは常に行うように意識している」と蔵敷さんが言うように、過去にもさまざまなプログラムが組まれてきた。好評だったのは、福井県立恐竜博物館(福井・勝山市)とコラボして昨年7月末から10月末まで行われた「恐竜たちと水族館2015」だ。太古の生物と現代の海の生物との共通点や相違点から進化の秘密を探る企画は、夏休み期間中の子どもたちのハートをつかんだ。京都市とも昨年から協力し、「生きもの探偵団」と銘打って京都の自然を舞台に生物の観察などをするフィールドワークも開催。「試行錯誤しながらいろいろやっている」と下村館長が語るように、外部とも積極的に連携し、水族館の枠を超え、文字通り「総合エデュテインメント型施設」への道を着実に歩んでいる。

 今後も注目の体験プログラムが続々開催予定。常設の「京の里山」で田植え体験ができる「京都水族館の里山教室」(第1回「田植え」は5月21日開催、プログラムは全3回)が、5月12日まで参加者を募集。前述のフィールドワーク「生きもの探偵団」も今年度第1回目として同28日に開催。世のお父さん、お母さん!子どもにしつこく「勉強しなさい」と叱るぐらいなら、一緒になって遊びながら学ぶ「エデュテインメント」を実践してみましょう!(デイリースポーツ・佐藤敬久)

最終更新:8月2日(火)18時50分

デイリースポーツ