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佐賀県東部で5~10メートル浸水 国交省が筑後川水系の洪水想定見直し

佐賀新聞 8月2日(火)11時6分配信

 国土交通省筑後川河川事務所は、筑後川水系の洪水想定を見直し、最大規模の降雨があった場合の浸水地域や継続時間、堤防決壊による家屋流出が予想される地域を公表した。浸水被害面積は福岡、佐賀、大分3県で約100平方キロメートル広がり、約500平方キロメートルに及ぶ。最も被害の大きい県東部の県境地域では5~10メートル浸水し、最長1週間近く移動困難になると予測した。

 2014年8月の広島土砂災害や15年9月に鬼怒川の堤防が決壊した関東・東北豪雨など激甚災害が続き、15年の水防法改正を受け、国交省は全国109の水系で深刻な降雨データを用いて被害想定の見直しを進めている。

 筑後川水系は従来、「150年に1回」という二八水害(1953年)級の48時間で521ミリの降雨量を基に予測してきた。今回は06年に鹿児島県の川内川で観測された48時間で810ミリという雨量で計算した。さらに、200メートルおきに堤防が決壊する最悪のケースで浸水区域図を作った。

 新たな予測では、筑後川水系で浸水想定されていなかった八田江川以西にも被害が及び、佐賀市本庄町周辺まで50センチ未満の浸水が広がる。

 鳥栖市南東部や三養基郡みやき町南部の県境周辺で水深5~10メートル未満の深刻な被害が現れ、佐賀市や神埼市、神埼郡吉野ケ里町、三養基郡上峰町の一部でも3~5メートル未満浸る。

 避難が難しくなる浸水50センチ以上の時間の目安を示した「浸水継続時間」は、3市3町のそれぞれ南部で3日~1週間未満続く地域がある。河川の氾濫や河岸が削れて家屋が押し流される可能性がある区域は、佐賀、鳥栖、神埼の3市とみやき町にあり、筑後川のほか、宝満川、安良川、城原川、田手川、早津江川、広川流域の一部で見られる。

 筑後川河川事務所の担当者は「鬼怒川で堤防が決壊した時は避難の遅れや取り残されるケースがあった」と振り返り、「各市町でハザードマップを見直し、危機感を持って避難勧告が出たらすぐ行動に移すことが大事」と話す。

最終更新:8月2日(火)11時6分

佐賀新聞