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ダークウェブとアノニマス(下) 匿名ハッカー集団の誕生

THE ZERO/ONE 8/2(火) 17:56配信

匿名ハッカー集団としてのアノニマスは、もともとアメリカの匿名画像掲示板「4chan」(よんちゃん)から派生した「炎上」に似た現象に源流を持つ。そのため、アノニマスというネーミングは、日本の2ちゃんねるで言うところの「名無し」と同じ意味合いからきている。だが、改めて振り返ってみると、チャウムが提唱したアノニマス・コミュニケーションとも呼応する絶妙なネーミングである。

2008年、宗教団体サイエントロジーが、信者であるトム・クルーズの極秘映像が流出した際、画像投稿サイトGawkerに脅迫まがいの圧力をかけた。そのことに対して、ネット上の情報検閲に反対する4chanの利用者たちが立ち上がったのが最初の大きなムーブメントだ。同年2月10日、「地球の日」に行われた路上での抗議デモには、ガイ・フォークスのマスクを被った大勢のアノニマスが集い、さながら映画『Vフォー・ヴェンデッタ』のラストシーンを思わせる光景が再現された。路上デモでマスクを被ったのは、サイエントロジーからの個人攻撃を避けるためであったが、その後、このガイ・フォークスのマスクがアノニマスのアイコンとなる。

2010年、アノニマスは路上デモからDDoS攻撃へと抗議の手法を発展させ、地球規模の現象に拡大していく。2011年の「アラブの春」の際には、多くの賛同者たちがアノニマスを名乗り、中東やアフリカの専制政府に対しサイバー攻撃を行った。だが、2011年7月、アメリカ政府はサイバー空間を、陸、海、空、宇宙に継ぐ、第5の戦場と宣言し、サイバー攻撃もテロとみなすとして、ハクティビストも厳しい取り締まりの対象とした。

その後、FBIやCIAなどにサイバー攻撃を仕掛けたアノニマスの分派「LulzSec(ラルズセック)」のメンバーが逮捕され、セキュリティ会社Stratforのメール数百万通をリークしたジェレミー・ハモンドは今も服役中だ。その他、数十人ものアノニマスを名乗った者たちが逮捕された。そのため、アノニマスの中には、同年9月17日のオキュパイ・ウォール・ストリートを支援して、路上デモに回帰する者も出た。

一方で、サイバー攻撃を続ける者たちは、ネット上の情報の自由を訴える活動として、反ACTA(模倣品・海賊版拡散防止条約)を推進した。日本では2012年6月、ACTAに準ずる改正著作権法があっさりと参議院を通過したことにから、世界中のアノニマスが敏感に反応。日本政府に数多くのサイバー攻撃が仕掛けられた。それをきっかけにアノニマス・ジャパンが名乗りを上げ、自分たちはサイバー攻撃をしないと宣言。路上での清掃パフォーマンスを実施するなどし、その姿は大手メディアなどでも報じられた。

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最終更新:8/2(火) 17:56

THE ZERO/ONE

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