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日本代表が下した判断は「最後まで待つ」…久保の五輪招集問題、いよいよ決着へ

SOCCER KING 8月2日(火)17時26分配信

 リオデジャネイロ・オリンピック日本代表がマナウス入りしてから最初のトレーニングを終えたあと、手倉森誠監督と選手たちが取材に応じる前に、日本サッカー協会(JFA)の霜田正浩ナショナルチームダイレクター(ND)がテレビカメラの前に立った。

 ヤング・ボーイズによるFW久保裕也の五輪派遣拒否問題について、この日に「何らかの結論を出す」と前日に明言していたからである。

 その決して晴れやかではない表情から、久保の招集を断念したことが予想された。となれば、代わって登録されるのは、バックアップメンバーのFW鈴木武蔵(アルビレックス新潟)か、MF野津田岳人(アルビレックス新潟)か、果たしてどちらか…。

 ところが、霜田NDが口にしたのは、久保招集決定でも、招集断念でもなく、予想外の言葉だった。

「まだ最終結論には至っていません。最終的にヤング・ボーイズがどういった結論を出すのか、明日の午前中まで待ちたいと思います」

 まさかの、再度持ち越し――。

 もともとヤング・ボーイズが7月26日に公式サイトで突如、派遣拒否を発表したことから始まったこの問題。霜田NDが急きょスイスに飛んで同クラブのGMに直談判。“招集検討”の段階まで差し戻すことに成功し、前日31日にヤング・ボーイズから何らかの返答が来るはずだった。

 だが、31日に予定されていたヤング・ボーイズの練習がオフになり、「監督とコミュニケーションが取れていない」ことを理由に、1日先延ばしとなってしまう。新たに設定された期限がこの日8月1日の朝6時。その時までにヤング・ボーイズが結論を出し、それを受けて霜田ND、手倉森監督、コーチングスタッフが検討したうえで、12時(日本時間の2日1時)までにJFAとして結論を出すことになっていた。

 しかし、ヤング・ボーイズから届いた連絡は「まだ結論を出せない」というものだった…。

 登録メンバーの変更は、大会初戦の24時間前までに手続きを終えられるなら可能となる。「最終的に17人でオリンピックを戦うというリスクは避けなければならない」と霜田NDが言及したように、最悪の事態は、交渉を長引かせた結果、久保を招集できないばかりか、代わりの選手を登録することすらできないことだ。

 そこで、IOC(国際オリンピック委員会)とFIFA(国際サッカー連盟)に連絡し、2日の昼までにメンバー変更の手続を行えば、4日に行われるナイジェリア戦の24時間前に完了できるという確認が取れたため、もう1日だけ先延ばしを決めた。

「3日の(ヤング・ボーイズの)試合が終わってから判断するのでは間に合いません。もし今夜、決断しなければならないということであれば決断していました。2日の昼までの確認が取れたので、ギリギリまで待とうと思います」

 ただし、久保は3日に行なわれるチャンピオンズリーグ予選3回戦セカンドレグへの出場が濃厚のため、五輪参加が認められたとしても、ブラジルに到着するのは最速で4日夜。つまり、ナイジェリア戦には出られないことになる。

 コロンビアとの第2戦もその3日後に迫っている。久保にとっては時差ボケを解消する時間も(13時間の時差がある日本と違ってスイスは6時間しかないが)、暑さに慣れる時間も許されず、オーバーエイジとの連係を磨く時間ももちろんない。

 それでも、ギリギリまで久保を待つと決めた。

 手倉森誠監督が「あとは連絡を待ってアクションを取るしかない。あくまで18人に選んだ彼を最後まで待ちます」と言えば、キャプテンのMF遠藤航(浦和レッズ)は「僕らは来てくれることを祈るだけですけど、バックアップメンバーも今日(ブラジルに)来たので良い準備をする材料は揃った。僕らはナイジェリア戦に向けて集中して力をぶつけるだけです」と前を向いた。

 26日に発覚してから1週間にわたって揺れ動いた久保の招集問題。どちらに転んだとしても、明日、ついに決着がつく。

文=飯尾篤史

SOCCER KING

最終更新:8月2日(火)17時26分

SOCCER KING

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昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。