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【インサイト】米国債相場に転機到来、果てなき上昇は歴史と化すのか

Bloomberg 8月2日(火)12時52分配信

米国債の果てしない上昇にも、とうとう終わりが来るかもしれない。

年初リターンが2008年以来の大きさとなった米国債市場だが、冷却期間入り寸前の状態にあるようにみえる。というのも、最近の相場上昇の大きなけん引役だった外国人投資家が買い意欲を失いつつあるからだ。

しかも、こうした外国人の買いは一段と先細りしそうだ。日本や欧州のソブリン債利回りは米国債と比べて依然として相当低いが、日欧の投資家が利回り格差から利益を得るのはどんどん難しくなっていると、パシフィック・インベストメント・マネジメント(PIMCO)のポートフォリオマネジャー、サチン・グプタ氏は1日付の記事で指摘している。

要はユーロや円に対するドル変動に備えるヘッジのコストがどんどん高くなっているということだ。日欧のソブリン債に比較して米国債の投資妙味がいかにあっても、これはヘッジコストによって大きく失われてしまうと、グプタ氏は書いている。

一方、日本銀行は政策金利の一段の引き下げや国債購入の拡大を差し控えたため、日本国債の利回りは少しずつ上昇している。

これまでは米国債相場の流れに逆らおうとしても無駄だった。ウォール街のアナリストらは大規模な売りが出る可能性を何年もリポートで警告してきたが、それが持続的に実現したことはなかった。先月も利回りは過去最低を更新したばかりだ。

だが今回ばかりは、容易ならざる転換が起きている。海外投資家の米国債需要がなくなれば、米国の実際のファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)に注目せざるを得ない。米ファンダメンタルズは素晴らしいというほどではないが、現在の米国債利回りを正当化するほど悪くもない。PIMCOのグプタ氏は重要な点を突いている。海外からの需要がしぼむ際、米国債はこれまでの上昇をどうやって維持するのだろう。

(このコラムの内容は必ずしもブルームバーグ・エル・ピーの意見を反映するものではありません)

原題:Nothing Has Been Able to Stop Treasury Rally Until Now: Gadfly(抜粋)

Lisa Abramowicz

最終更新:8月2日(火)12時52分

Bloomberg