ここから本文です

小水力発電所を65年ぶりに全面改修、別荘地の自家用から売電用へ転換

スマートジャパン 8月3日(水)7時25分配信

 軽井沢町にホテルや別荘地を展開するプリンスホテルが8月1日に「プリンスエナジーエコファーム軽井沢水力発電所」を稼働させた。別荘地の一角にある発電所は、65年前の1951年に運転を開始した「軽井沢湯川第二発電所」の設備を全面的に改修したものだ。

【その他の画像】

 発電能力は199kW(キロワット)で、年間に148万kWh(キロワット時)の電力を供給できる。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して400世帯分に相当する。発電した電力は全量を固定価格買取制度で中部電力に売電する計画だ。発電能力が200kW未満の小水力発電の買取価格は1kWhあたり34円(税抜き)になるため、年間の売電収入は5000万円を見込める。

 この小水力発電所では別荘地の東側を流れる一級河川の「湯川」から水を引き込んで発電する。発電設備の改修と合わせて、川から発電所まで水を流すための導水路や圧力管路も新たに造り直した。改修工事を開始したのは2015年2月で、完了までに1年6カ月かかった。

 プリンスホテルが「軽井沢千ヶ滝別荘地」の開発を始めたのは100年近く前の1918年にさかのぼる。当時は地域内に電力源が存在しなかったことから、別荘地の自家用発電設備として1924年に湯川に近い「東区」で小水力発電所の建設に着手した。しかし実際に運転を開始できたのは終戦後の1951年になってからである。

 当初は周波数50Hz(ヘルツ)の電力を別荘地内の住宅や施設に供給していた。その後に周辺のグループ施設にも電力を供給するため、1986年に60Hzの電力を供給する方式に変更した。長野県は中部電力の管内で、地域の送配電ネットワークを通じて電力を供給するには60Hzで送電する必要がある。今回の全面改修では発電所から電力を送り出す配電線も刷新した。

 プリンスホテルは全国に展開するホテルの敷地内や周辺の土地を利用して太陽光発電にも取り組んでいる。現在は北海道から宮崎県まで5カ所のメガソーラーを運転中で、発電能力を合計すると6MW(メガワット)になる。プリンスホテルが属する西武グループ全体では12MWに達して、年間の発電量は1244万kWhにのぼる。

最終更新:8月3日(水)7時25分

スマートジャパン