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「戦争体験記」県内全高校に 日大専門部工科第1回卒業生3人

福島民報 8月3日(水)10時4分配信

 福島県郡山市の日大専門部工科(現日大工学部)の第1回卒業生3人が戦争体験記を冊子「永遠の平和を願った春~16歳の横浜、満州、シベリア」にまとめた。2日、県内の公立高校に計約370冊を寄贈した。3人は「福島の復興と日本の将来を担う生徒たちにぜひ読んでほしい」と話している。
 執筆したのは宗像照男さん(87)=郡山市・郡山福祉会理事長=、熊田兀(たかし)さん(86)=郡山市・元郡山市建設部長=、久保田親閲さん(87)=田村市・元教諭=。太平洋戦争中、宗像さんは横浜市、熊田さんは旧満州の軍需工場にそれぞれ勤労動員された。熊田さんは通信兵として朝鮮半島に派遣され、シベリアに約2年間抑留された。冊子にはそれぞれが体験した戦争の記憶と平和への思いなどをしたためた。
 昨年秋、第1回卒業生の同窓会が開かれ、宗像さんと熊田さんが戦時中の青春時代の思い出を語り合った。終戦から70年が過ぎ、「戦争体験はわれわれを最後にしないといけない」との思いが強まった。さらに、昨年夏の本紙連載「思いつなぐ 戦後70年 ふくしまの記憶」でシベリア抑留体験を語った久保田さんも第1回卒業生であることが分かり、3人で冊子をまとめることにした。
 同日、3人は県庁を訪れ、鈴木淳一県教育長に冊子を手渡した。久保田さんの長男で県高校長協会長の久保田範夫安積高校長も同席した。宗像さんたちは県内の私立高各校にも後日、冊子を配布する。

福島民報社

最終更新:8月3日(水)10時21分

福島民報