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中学受験の専門家に聞く! 後悔しない受験校選びのポイントとは

ベネッセ 教育情報サイト 8/3(水) 16:00配信

私学教育研究の第一人者である森上展安氏が、受験校選びのポイントをお話しします(『ベネッセ進学フェア2016』講演会 2016<平成28>年5月、東京国際フォーラムより)。

変わりゆく入試問題

最近、人工知能が発達し、囲碁の名人を打ち負かした話題を耳にしていらっしゃるかと思います。

小学生に試験を得意にさせる能力、学習塾などで教える力は、「わかっていなくても、意味がとれていなくても、答案が書けてしまう」というものです。
入試の際、一問にかける時間はおよそ2分といわれています。長文の問題が出る社会科・理科・国語、あるいは短いけれど骨のある問題が出る算数を、「来た」「見た」「勝った」で解かなくてはなりません。つまり、ほぼ見てすぐ解けなくてはならないわけです。そうなると、手順を教えて、手順通りやりなさいというほうに向かいます。これはすなわち、「内容知」=教科について知っている知識を身に付けることです。

ところが、人工知能が発達すると、それだけでは人工知能に勝てなくなってしまいます。意味がわかったうえで、問題を解かなくてはなりません。手順を覚えてできる問題ではなく、「活用知」=初めて解く問題でも、文章の意味を読み取って考えることのできる能力、これを鍛えなければ、将来普及することが予想される人工知能に負けない頭脳を作れません。

知識を使って問題を解く力を付けねばならない……今年の東京大学入試では、既にそうしたことが打ち出されています。

学校選びのポイント

聖光学院中・栄光学園中・麻布中・駒場東邦中など、いずれも今年の倍率は2倍ほどでした。このような状況の中では、普段の偏差値よりも高い学校に合格する可能性もあります。しかし、自分が身に付けている文化とは異なる文化を持つ学校に進学してしまった場合は、入学後が大変です。

今は「同質的」な社会だといわれています。たとえばアメリカの大学に進学すれば、いろいろな人種の学生がいます。今の子どもたちには、そうした大学に進学する可能性もあるわけです。多くの海外大学に進学者を出しているのは、立命館宇治中・高や灘中・高です。立命館宇治中・高からはこれまでに100名くらいが海外の大学に進学しています。これはIB(International Baccalaureate<国際バカロレア>、世界共通の大学入学資格を与える教育プログラム)を行っているからです。おそらく今後IBは有力な選択肢になると思いますが、首都圏では、まだ玉川学園中や、開智日本橋学園中が行っているくらいです。しかし、今後はもう少し増えるはずです。

進学先では、文化の親和性がとても大事ですが、一方で、異文化との交渉がおろそかになるのを学校行事でカバーする必要が出てきます。

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最終更新:8/3(水) 16:00

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