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ロボットが収穫したトマトが店頭に並ぶ日も近い!? 農研機構がトマト収穫ロボ開発

日刊工業新聞電子版 8月3日(水)16時30分配信

熟した実を房ごと自動収穫

 農研機構野菜花き研究部門は、トマトの房取り収穫ロボットの試験機を開発した。温室や植物工場で赤く色づいた実を房ごと自動で収穫し、作業を大幅に省力化できる。トマト栽培は育苗や定植といった各作業のうち、収穫にかかる時間が最も長く、全体の3分の1弱を占める。収穫作業の自動化で、生産コストダウン効果が期待できる。試験機の価格は250万円強。今後さらに改良を重ね、2018年度末までに1台200万円以下で実用化する計画だ。

■市販パーツ多用、200万円以下で実用化
 農研機構野菜花き研究部門が開発した収穫ロボット試験機は、カメラ・照明器具とマニピュレーター、電動シリンダー、収穫ハンドで構成。ほぼ全てに市販パーツを利用し、低価格化した。トマト果実の収穫は栽培棚に一定の高さで保持板を取り付け、実がついた房を保持板の外側に出し収穫ハンドで房をつかみ、そのまま切り取る。実をまとめて収穫するので、作業スピードが速い。

 実際の農作業ではロボットが切り取りやすいよう、房を保持板の外側に出す際に人手が必要になる。房ごと収穫するため実の全部が赤く色づいていなければならず、高度な栽培技術が必要になる。

 ただ、農研機構は、トマトに実がなる以前の着果処理ロボット、収量・作業情報モニタリングシステム、密植移動ベッドなどを開発済み。これらとセットで使えば、実用化の壁は低くなる見込みだ。着果処理ロボと房取り収穫ロボでハンド部分以外を共通化すれば、双方の価格引き下げも可能になる。

最終更新:8月3日(水)16時30分

日刊工業新聞電子版