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U-15W杯がいわき市で開催された意義 侍Jナインが被災地訪問、気持ち新たに

Full-Count 8/3(水) 19:45配信

主将の野口「被災した方々に自分たちの全力プレーを見ていただきたい」

 福島県いわき市で開催中の「第3回 WBSC U-15ベースボールワールドカップ in いわき」。日本は予選リーグを5戦無敗で通過し、グループA・1位として、4日からのスーパーラウンドに挑む。試合がなかった3日、日本代表は2011年3月11日の東日本大震災で津波被害を受けたいわき市内の被災地を訪問。目標の世界一に向け、誓いを新たにした。

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 訪れたのは、いわき市の薄磯地区だ。ホテルから向かう道中には災害復興住宅が建ち並び、いたるところで復興工事が行われ、バスは砂利道も進んだ。津波による建物被害があり、解体された旧豊間中跡地にバスを停めると、日本代表の選手たちは大会スタッフを務める柳澤潤さんから説明を受けた。

「ここには8メートルの津波が来ました。いわき市では460人の方が亡くなりました。みんなが今、立っているところは工事され、10メートルの高さがありますが、この高さに近い波が壁となって山の方まで行きました」

 柳澤さんの話を真剣な眼差しで聞く選手たち。この薄磯地区は野球が盛んな地域で「海で仕事をする人たちの最大の娯楽が草野球だった」とも語られた。そして、「ここの住んでいた人たちはみんな散り散りになり、豊間中の野球部も無くなりました(休部)。家だけではなく、活力やエネルギーを失っている。被災した人たちを元気にしたいということで、いわき市でこの大会が開かれています」と、いわき市で大会が開催されている意義も話された。

震災直後に訪問した鹿取監督「あの時は子供が足にしがみついて離れなかった」

 最後には太平洋に向かって選手20人が手をつないで目をつぶり、明日から始まるスーパーラウンドへの思いを胸に刻んだ。キャプテンの野口海音は「被災した方々に自分たちの全力プレーを見ていただいて、ちょっとでも力になれたらいいな、ということを考えました」と話した。

 場所を移動し、「いわき・ら・ら・ミュウ」内にある「いわきの東日本大震災展」も見学。写真や映像のほか、津波の高さを示すボードやいわきの子どもたちのメッセージが展示され、選手たちは熱心に見入っていた。中には避難所となった体育館の段ボールで区切られていただけのスペースも再現されており、震災直後にいわき市の避難所を訪れている鹿取義隆監督は「あの時は子どもたちが足にしがみついて離れなかったね。みんな、しがみついてきて、何人抱えたかわからないよ」と思い出していた。

 4月の熊本地震で学校に避難し、車中泊を経験した、北熊本ボーイズ所属の星子海勢は「(東日本大震災の時は)他人事だと思っていたが、熊本も地震があり、熊本地震の時も津波が来るのかと不安になった。僕のところはそんなに被害がなかったが、まだ手つかずのところもある。熊本で被災した方々をプレーで元気付けられればいいなと思います」と決意。野口も「僕たちができるのは精一杯、全力で戦うこと。苦労した人たちに元気を与えられればいいなと思います。チームは5連勝でいい流れがきている。このままスーパーラウンドも負けなしで世界一を獲りたい」と、改めて優勝を誓った。

高橋昌江●文 text by Masae Takahashi

最終更新:8/3(水) 19:45

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