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小吹隆文撰・週末アート、8/3~

Lmaga.jp 8月3日(水)21時0分配信

「とにかく誰よりも現場を見て歩く」を信条に、美術ライター・小吹隆文が膨大なアートの海から、いま必見の展覧会をピックアップ! 今週は、ベルギーの近代美術に、戦後と近代の日本美術の新潮流を紹介します。

多彩な様式とそれらの変遷を一望『日本・ベルギー友好150周年 ベルギー近代美術の精華展』

オランダ、フランス、ドイツなどと国境を接し、「ヨーロッパの十字路」と呼ばれてきたベルギー。古来より多様な文化の影響を受けてきた同国の近代美術を紹介する展覧会が、姫路市立美術館で行われています。その内容は、クールベに影響を受けたレアリスムと、熱狂的にスーラを受容した印象派(第1章)、クノップフらを輩出した象徴派(第2章)、アンソールに代表される表現主義(第3章)、そうした流れを継承しながらも独自の展開を見せた、デルヴォーとマグリットによるシュルレアリスム(第4章)で構成。ベルギー近代美術のコレクションで知られる同館の所蔵品を中心に、日本国内の美術館が所蔵する名品約70点が集結しています。

2016年7月2日(土)~8月25日(木)
姫路市立美術館
兵庫県姫路市本町68-25

膨大な資料から横尾忠則の本質に迫る『ヨコオ・マニアリスム vol.1』

神戸の横尾忠則現代美術館には、美術家/グラフィックデザイナーの横尾忠則が創作と記録のために保管してきた、写真、印刷物、アイデアスケッチ、原稿、絵葉書、レコード、蔵書などの資料が大量に預けられています。そうした資料に光を当て、調査の過程も含めて公開するのが本展です。シリーズ第1弾となる今回は、横尾が1960年代から書き続けている日記に着目。スケッチやアイデアを記した日記と作品を並置して、創作の源泉を探ります。また、色とりどりの絵具がのった「パレット」、「猫とモーツァルトと涅槃」、横尾が子供時代から憧れてきた「郵便」に着目したコーナーもあり、生活と制作が不可分となった横尾忠則の生き方に迫ります。

2016年8月6日(土)~11月27日(日)
横尾忠則現代美術館
兵庫県神戸市灘区原田通3-8-30

マネキン会社が育んだ戦後日本美術『キュレトリアル・スタディズ11:七彩に集った作家たち』

戦後間もない1946年7月に、京都で設立されたマネキン会社「有限会社 七彩工芸」(現・株式会社七彩)。ラバウル戦線から帰還し、戦後の彫刻界を代表する作家として活躍した向井良吉が社長を務めた同社には、彫刻家、画家、工芸家など多くのクリエーターが集い、中には社員になる者や相談役を務める者もいました。その芸術的な気風は、1959年3月に展覧会「火の芸術の会」として結実。岡本太郎、柳原義達、難波田龍起など、その後の日本美術を代表する作家たちが一堂に結集したのです。当時の出品作、七彩工芸が顧客に贈呈した作家たちによる小品、マネキン本体などを展示し、戦後間もない京都で展開された美術家たちの活動を紹介します。

2016年7月27日(水)~9月19日(祝・月)
京都国立近代美術館 
京都府京都市左京区岡崎円勝寺町

最終更新:8月3日(水)21時0分

Lmaga.jp