ここから本文です

「よばれ」の御膳を観光客に 来秋の奥能登芸術祭

北國新聞社 8/3(水) 3:20配信

 奥能登国際芸術祭実行委員会は、来年9月開幕の同祭に合わせ、郷土料理などを観光客に味わってもらう「珠洲御膳(ごぜん)」(仮称)の提供を珠洲市内の飲食店に促す。奥能登の祭礼時にごちそうを振る舞う「よばれ」をイメージし、珠洲産農産物や魚介を使った料理を観光客に楽しんでもらう。芸術祭終了後も通年で提供し、誘客と珠洲産品の消費拡大、市内飲食業の活性化につなげる。

 珠洲御膳の公認基準は、同市や珠洲商工会議所などでつくる実行委と市内の飲食業者が今後検討し、来年2月ごろの策定を目指す。実行委が公認したメニューを提供する飲食店を、奥能登国際芸術祭(北國新聞社特別協力)の公式ガイドブックに掲載、紹介することで、観光客を市内の飲食店に誘導する。

 珠洲市内では、祭礼時に各家庭が客人にごちそうを振る舞う「よばれ」が盛んで、同祭も祭礼と食をテーマに掲げていることから、「珠洲御膳」を市内で一斉に提供することで、食で観光客の心をつかみ、3年に1度開催する同祭へのリピート客獲得を図る。

 珠洲御膳の内容や食材、価格帯が検討課題で、珠洲産品を使うことや、季節に応じてメニューを随時変えることを視野に入れる。

 実行委は、市内の飲食店が芸術祭に合わせて自主的に新メニュー開発を進めることを促すため、事業所向けの勉強会の開催も予定する。また、同市の上戸食文化研究会による「ヨバレ料理体験教室」や、市内の祭礼時に民家で本物のよばれ料理を味わい、祭りを体験するツアー企画も実施し、芸術祭と祭り、食の魅力で珠洲への誘客を図る。

 奥能登国際芸術祭実行委員会の進捗(しんちょく)状況報告会は1日、珠洲市飯田町の実行委事務局で開かれた。実行委は、芸術祭運営のボランティアらによるサポーター組織を来年2月に発足させ、市内で芸術祭開催の機運を高めるとともに、観光客を迎える準備を進める。

 来年9月3日から10月22日に初開催する芸術祭では、旧のと鉄道線路跡や、空き施設など屋内外で著名作家のオブジェや現代アートなど30~50点の作品を展示する。

 実行委は、7月から作品の公募要項を公表したことを報告し、公園や建物での空間芸術、ダンス、音楽、演劇、少子高齢化への対応など社会課題を絡めた作品やパフォーマンスなども受け付ける方針を示した。

北國新聞社

最終更新:8/3(水) 3:20

北國新聞社