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健康、繁栄 星に願い 伝統150年、独自の御願

琉球新報 8月4日(木)5時0分配信

 【沖縄】沖縄市の松本自治会(上原賢秀会長)で7月27、28の両日、子孫繁栄や健康を祈願する「星のウガン」があった。毎年旧暦の6月24、25の両日に行う。沖縄市史民俗編によると、東西南北の各方面に礼をし、星にお願いする同様な行事は市内でも珍しい。先祖から継承し、20年近くヒヌカン(火の神)やムラの神を祭る拝所を管理している高江洲勝實さん(52)によると、行事は少なくとも150年は続いている。

 初日に地域から参加した8人は、日が暮れ始めた午後7時ごろ、松本の始祖とされる「トーヌヤー」の神を祭る屋敷に集まった。屋敷内でヒヌカンと「トーヌヤー」の神を拝んだ後、庭に敷いたゴザに移動。ゴザの上で北、東、南、西の順に各方面に礼をした。最後にミキ(神酒)を飲んだりしながら懇談し、約30分ほどで行事を終えた。

 礼の仕方には特徴があり、一方面につき3回頭を下げる。立ったまま手を合わせ、次に正座して手から肘の部分を地面に付ける。そのまま腹を地面に付けるように頭を下げ、最後に正座の状態に戻って手を合わせる。本来はこの一連の動作を各方面に7回ずつ行うが、現在は簡略化して1回ずつ行っている。

 高江洲さんによると、星のウガンは中国の唐の時代に沖縄へ伝承されたという。「何かを学ぶために唐に渡った人が持ち帰った文化だと聞いている。東の一番星に向かって祈願する時は、唐の人たちに『沖縄に来る時は、東の星を目印に来てください』と祈っているという意味がある」と説明した。

 2日目は午後6時半ごろに集まった9人が、別の場所のムラの神に手を合わせ、地域の人の健康や子孫繁栄を願った。星に祈願はしないが、毎年2日合わせての行事だという。

 上原会長(60)は「旧暦6月には、池原と知花自治会と合同で五穀豊穣(ごこくほうじょう)を願うウマチーを毎年やっている。なぜ松本だけその後に星のウガンがあるのか、起源は分からない」と不思議がる。今は年々参加者が減っているとし、「経緯をちゃんと調べて残していかないといけない」と話した。

琉球新報社

最終更新:8月4日(木)10時30分

琉球新報