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「全て国の意向、地方自治が死ぬ」違法確認訴訟、知事が陳述書

琉球新報 8月4日(木)5時4分配信

 米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う翁長雄志知事の辺野古埋め立て承認取り消しを巡り、国が提起した不作為の違法確認訴訟で、県は3日、翁長知事と稲嶺進名護市長の陳述書を福岡高裁那覇支部に提出した。陳述書で翁長知事は「違法な国の関与により、全てが国の意向で決められるようになるならば、地方自治は死に、日本の未来に拭いがたい遺恨を残す」と訴えた。

 翁長知事は沖縄が防衛拠点ではなく、東アジアの平和と安定に寄与する「架け橋」としての未来像を提示した。その上で「自分たちのことを自分たちで決めるという、当たり前のことを諦めさせられるわけにはいかない」と訴えた。

 訴訟に至ったことについては、国地方係争処理委員会が協議を促す結論を出したことを挙げ、「まともな協議もできないままの状態で、是正の指示に従わないことが、少なくとも違法と評価されるいわれはない」と主張。早急に提訴した国の対応について「同委員会の結論を無視するものであり、非難されるべきではないか」とした。

 5月の米軍属女性暴行殺人事件にも触れながら、繰り返される米軍関係者の事件事故への憤りを見せ、「県民に犠牲を強いることは許されないとあらためて強く申し上げる」とした。

 稲嶺市長は新基地建設を巡る経緯や環境面への影響などを説明した。沖縄戦時の大田実海軍中将の言葉に触れて「県民は後世に特別なご高配を賜ったのか」として、沖縄に米軍基地が集中する現状に疑問を呈した。その上で新基地建設反対への意志を表明した。

琉球新報社

最終更新:8月4日(木)10時6分

琉球新報