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【GG】10-FEET・TAKUMA「捨て身でやってきたから今がある」と音楽人生を振り返る

M-ON!Press(エムオンプレス) 8月4日(木)18時7分配信

ラジオのDJ、VJとして活躍するジョージ・ウィリアムズと“年齢”にフォーカスを当てて語り合う「George’s Generation(ジョージズ ジェネレーション)」。

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第2回ゲスト:TAKUMA(10-FEET)

今回のゲストは7月20日にシングル「アンテナラスト」をリリースした10-FEETのTAKUMA(vo、g)が登場。一度上京するも、原点に立ち返るべく、活動拠点を再び地元・京都に移した経験を持つ10-FEET。主宰フェス『京都大作戦』を毎年開催するまでに成長した10-FEETについて、TAKUMAは人との繋がりを大切にしてきたからこそ、今の立ち位置や楽曲があるとこれまで道のりを振り返る。

TEXT BY 佐藤愛美

★25歳 上京 26歳 CDデビュー

ジョージ CDデビューしたのが2001年なんだね。

TAKUMA てことは26歳か……遅いな、遅いよジョージ!(笑)

ジョージ (笑)。自分たちの中で遅いなって感じとか焦りもあったの?

TAKUMA 遅く感じてたね。上京は25歳のときにしたんだけど、僕らの世代やったらちょっと遅いかな~って。京都で活動してるときに、やっとお客さんが20~30人も入るようになって、東京でもこのくらいでできたらライブ成立するなあと1年だけ、試しに上京してみようって言って。

ジョージ ちょっと待って。上京した当初は京都で20~30人“も”って。失礼かもしれないけど、それ“しか”集まってないところで上京しようってなったんだね!

TAKUMA そう(笑)。4、5人とかの頃からずっとやってたし。30人いたら全然ライブできると思って。で、プロになるのは無理大前提だったけど、1年間でどこまでいけるかを試したかった。みんなやってた仕事を辞めて上京して、ダメだったら帰って来ようって。

ジョージ へえ~。じゃあさ、お客さんが増えてきたとか、いけるかも!? ってなったタイミングってあった?

TAKUMA 地方でライブをすることが増えてデモテープがちょろちょろ売れたり、ライブ来て「応援するよ~」って言ってくれる人がいたり、それだけでもすごいうれしかった。どういう環境だろうと、直接持って行って届けて、CD作ってそこから始めようって。1stシングルが26歳のときに出たんだけど、やっぱりそんなに数が出なくて。ね?

マネージャー イニシャル(初回出荷枚数)を1,000枚目標で900枚では出荷できたんですが、残りの100枚は自分たちで買い取って、京都のライブハウスで頑張って70枚は売ったんです。残りの30枚はシルバーアクセサリー屋さんが「お店に置いて売ってあげるよ」ってその30枚を買い取ってくれて。

TAKUMA 知り合いのお店が買い取ってくれて。本当人力です。よく覚えてるね、(インタビュー)変わろうか? うちのマネージャーのほうが話せるかもしれない(笑)。

ジョージ (笑)。人との繋がりとか、そういうのが強くてすごいですよね。

TAKUMA もう当時はお客さん20人のうち18人は電話して呼んでましたからね(笑)。

ジョージ (時系列に話を戻すんだけど)上京してるタイミングで、音楽で食べていけるようになったってこと?

TAKUMA あるときお母さんの仕事場がつぶれちゃって。それまでは仕送りとかしてくれてたんだけど、「ちょっと仕事考えてくれへんか?」って言われるかもなってときと同時に、1stアルバムが出たんだよね。それがたしか1ヵ月しないうちに12,000枚くらい売れて、初めて家にまとまったお金を渡せるかもしれんって。ひょっとしたら音楽続けられるかもしれないって希望が見えましたね。

ジョージ すごいね~。それが何年前?

TAKUMA 14年前だね。鹿児島のATMで振り込んだのすごい覚えてるんだよね。“奇跡や~”って思いながら。鹿児島のライブハウスの近くで「印税や! 印税や!」言いながら(笑)。

昔から贅沢したいとか特になくて、生活できてたらいいっていうのが根元にあるから。うれしかったっていうより、よくわかってなかったですね。「お金や~。これで生活できる~」って感じ(笑)。

★地元・京都へ戻った理由

ジョージ さっき上京した期間は2年って言ってたけど、東京に住んで学んだこととか気づいたことってあった?

TAKUMA やっぱり東京は人と繋がっていく速さとパワーがすごくて、同じことができる街は他にないと思った、正直。

ジョージ 京都に戻ろうと思った理由は?

TAKUMA 当時は、ツアーとかレコーディングで、月に1~2日くらいしか家にいない日が続いてて。お金もないし、これ全国どこ住んでても一緒やでって思って、音楽を続けるために京都の実家戻ろうかって。それでもライブとかで東京にちょくちょく来るし。10-FEETをやってくうえではガクッと変わったこととかはないかな。

★当時の自分にばれたら、たぶん成功してない

ジョージ 10-FEETって横の繋がりがすごい広いと思うんだよね。友達多いし。いわゆるパンクの畑じゃない人たちとも繋がりがあるじゃないですか。『京都大作戦』とか、アーティストがあんなにたくさん舞台袖で観てるフェスってあんまりないですよ。あれはすごいよ。

TAKUMA ありがたいっすよね。毎回楽屋エリアでお酒飲んでてもらって全然構わないですって言うんだけど、それが変なプレッシャーやフリになってないかなと思って(笑)。今年も言ったんですけど、みんながどこにいても楽しくしてくれてるのが、いちばんの応援やから。それが本心なんだけど、みんなが最後に(自分たちのライブを舞台袖まで)観に来てくれるのはうれしいし、誇らしいですよね。親が参観日来てくれてる誇らしさみたいな。

ジョージ ちょっと恥ずかしいけど、うれしいみたいな。

TAKUMA うれしいですよね。横に向けてかっこつけないようにせなとか思いながら(笑)。でも、今こういう環境でできてることが当時の自分にばれたら、たぶん成功してないと思う。

ジョージ 売れることを前提としてなかったっていうことも大きいのかな?

TAKUMA うん、それが形を変えて“覚悟”になって、全部のライブを捨て身でできた。とにかく笑かそう、話そう、音楽聴いてもらおう、仲良くなろうってやってきたから、“パフォーマンス”っていう感じではなかったかもしれないけど。

ジョージ 今が最高でそれがすべてっていう、そういう感じなのかな? 先には目標とかは見えてたの?

TAKUMA 今でも覚えてるんだけど、初めてのライブ前日に、フジロックとかウッドストックとかの大きい舞台で自分が歌ってる夢を見てて。実際は友達が10人くらいいるだけなんだけど(笑)。10-FEETになってからもちょっとそれは見てて。いざっていう大舞台のときに精神的なお守りになってたりする。

★相手のことを本当に思ってたら、説明がましくならない

ジョージ フェスを主宰したり、いろんな大型フェスの主役レベルのバンドになったと思うんですけど、今回の「アンテナラスト」はオリジナル音源としては4年ぶりじゃないですか。この4年間のライブ活動とかを通してこの作品が出来たって言ってもいいんじゃないかと。

TAKUMA その通りですね。この曲、実は僕のばあちゃんに歌った曲なんだけど。

ジョージ 思い出とか聞かせてもらってもいい?

TAKUMA うちのおばあちゃんが去年亡くなっちゃって。じいちゃんも同じ時期に亡くなっちゃったんですけど、本当に小さい頃から面倒見てくれてたし。寂しくてワンワン泣いてる僕に、言葉少なく励ましてくれたり。相手のことを本当に思ってたら、説明がましくならないんだなって思いましたね。

理由づけをしないで「好きだよ」って気持ちを込めて目を見て言ったほうが伝わることもあるし。説明がいるときといらないときとちゃんとジャッジして、いちばん相手に伝わるべき方法を取らなきゃいけない。ばあちゃんはできてて強いな、愛だなって思って。

僕もそれができるようになればな……みんなも失敗してると思うから、みんなにとって大切な人を思い浮かべながら。そういう失敗を少しでも少なくできたらいいなって想いも入ってますね。

★いい年齢を超えても立ち向かう人たちが増えてほしい

ジョージ すごい良い曲出来たと思いますよ。僕自身は40代からラジオDJとしての道が決まったなと思ったんだけど、TAKUMAさんにとって、今の年齢40歳に思うことはある?

TAKUMA アーティストのひとつのピークって、1stアルバムであったりメジャー第1弾の音源になることが多いんですよね。だいたい20歳から27~8歳くらいまでで、そういう旬とかピークだなって思われる実績を、今年41歳になるんですけどいい年齢を超えて迎える。

これ年齢が上がるほど良いんですけど、50歳とか60 歳でいちばん売れるっていうのがもっともっとかっこいいと思う。友達が30歳超えたくらいからバンド辞めたり、就職したりっていう人が多かったので、働きながらでも続けたり、いい年齢を超えても立ち向かう人たちが増えてほしいなとすごい思うんで。結果にこだわりたいんですよね。

若い人たちが「歳取るって悪くないね」と思えるような姿を見せたいな。あと、世の中のフォーティーズに、もっと、「まだまだおもろいことあるかもしれんぞ」とか「手遅れなんてひとつもないぞ」とか「もっかいバンドやってみようかな」「陸上やってみようかな」とかそういう人が増えるような活動をしてきたいね。

■ライブ情報

10-FEET “アンテナラスト” ONE-MAN TOUR 2016
08/09(火)京都・MUSE
08/18(木)東京・渋谷TSUTAYA O-WEST
09/01(木)兵庫・神戸 太陽と虎

■プロフィール

★10-FEET
テンフィート/TAKUMA (g、vo)、NAOKI(b、vo)、KOUICHI(ds、cho)からなる京都在住の3ピースバンド。2001年にシングル「april fool」でCDデビュー。年間100本近い精力的なライブ活動を行い、フェス『京都大作戦』も主催する。TAKUMA自身は様々なアーティストの楽曲にゲストボーカリストとしても参加している。

オフィシャルサイト
http://universal-vision.jp/wp/?page_id=53

★ジョージ・ウィリアムズ
日本とイギリスのハーフ。オルタナティブロックのDJ、VJとしてテレビ、ラジオ各局に出演する。

オフィシャルサイト
http://universal-vision.jp/wp/?page_id=53

■リリース情報

2016.07.20 ON SALE
SINGLE「アンテナラスト」
EMI Records

最終更新:8月4日(木)18時7分

M-ON!Press(エムオンプレス)

TEDカンファレンスのプレゼンテーション動画

斬首動画が何百万回も再生されてしまう理由
昔は街の広場で、現代はYouTubeで。歴史を通じ、公開処刑には必ず人だかりがつきものでした。人が処刑というものを、恐ろしく不快に感じながらも、つい気になって見てしまうのはなぜか。フランシス・ラーソンが人間と公開処刑の歴史、中でも斬首刑に焦点を当てて解説したこのトークは、気分の良い内容ばかりではありませんが、同時に興味をそそること間違いないでしょう。