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「BIGLOBE LTE・3G」好調! 新参の「エキサイトモバイル」はどう?――「格安SIM」19サービスの実効速度を比較(ドコモ回線7月編)

ITmedia Mobile 8月4日(木)20時51分配信

 MVNOが提供している「格安SIM」を選ぶうえで、料金はもちろんだが、「通信速度」も重要な決め手になる。料金は各社のWebサイトやカタログに表示されていて比較しやすいが、通信速度は各社一律「下り最大150Mbps」「下り最大225Mbps」などと表記されており、実際のところどれだけの速度が出るのかが分からない。

【移転後初のアイティメディアでの測定結果は……?】

 そこで、2015年7月から各社が提供している格安SIMの“実効速度”を毎月調査し、その結果を横並びで紹介している。今回は2016年7月編として、先月のドコモ系MVNOの通信速度をレポートしたい。au系MVNOについても同時に調査したので、別途記事化する。本企画がMVNOサービスを選択する際の一助になると幸いだ。

●通信速度の調査方法

 今回、テストを行ったのは以下の19サービスだ。

・IIJmio
・OCN モバイル ONE
・BIGLOBE LTE・3G(BIGLOBE SIM)
・b-mobile(おかわりSIM)
・So-net モバイル LTE
・楽天モバイル
・NifMo
・ロケットモバイル
・FREETEL SIM
・DMM mobile
・U-mobile(LTE使い放題)
・Wonderlink(LTE Iシリーズ)
・Wonderlink(LTE Fシリーズ)
・mineo(Dプラン)
・DTI SIM
・0 SIM
・イオンモバイル
・エキサイトモバイル
・ドコモ(mopera U)

 ドコモの純正サービスである「mopera U」を除くと、MVNOのサービスは計18。今回から7月1日にサービスが始まった「エキサイトモバイル」を加えた。

 なお、いずれのSIMもLTEの高速通信に対応したものを使っている。その他の調査条件は以下の通り。

・計測端末:ZenFone 2×2台
・計測アプリ:RBB TODAY SPEEDTEST
・計測時間帯:平日午前(8時50分~)、午後(12時20分~)、夕方(18時~)の3時間帯
・計測場所:JR横浜駅西口(午前、午後、夕方)、東京都千代田区のアイティメディア社内(午後のみ)
・計測回数:各時間帯・場所で1サービス、上下3回ずつ(平均値を掲載)

 各サービスの測定を開始した時刻は、以降の各時間帯の表を見てほしい。通信測定のエラー、明らかにありえない速度(理論値超え)が表示された場合は再測定とした。アイティメディア社内での計測については、今回から東京都千代田区紀尾井町の新本社で行っている。

 人力のテストなので、全てのサービスを同時に測定しているわけではないことはご理解いただきたい。またau回線の記事でも触れるが、測定の前半はauのMVNOも同時に計測しているため3台同時の測定となり、前半のサービスは測定を始めるまでの準備に時間がかかっている。

 本企画で紹介する通信速度は、時間帯や場所によって大きく変化するので、記事で紹介されている数値を100%うのみにせず、あくまで参考値としてご覧いただきたい。

●平日午前:「BIGLOBE LTE・3G」と「イオンモバイル」がワン・ツー

 今回の測定は7月25日(月)、26日(火)にJR横浜駅西口前、7月28日(木)に東京都千代田区のアイティメディア社内で行った。まずは26日に行った横浜駅での午前中の測定結果をお伝えする。

 当日の天候は曇り。雨の予報もあり、相当に蒸している。学生は夏休みに入ったが、部活や塾、予備校などのためか、若者が減った印象はあまりない。また、始まる前から一大ブームの予感を見せていた「ポケモンGO」の国内サービスが始まり、横浜駅周辺にもポケストップやジムが設置された。しかし、計測場所周辺の人数が急に増えた印象はない。ただし、6月までは9時を過ぎると人が減って静かになったのだが、7月は人が多いままの印象だ。

 1位は下り平均21Mbps以上を達成した「BIGLOBE LTE・3G」。先月も4位に入っており、午前中は強い。上り速度も平均10Mbpsを超えており、上々の結果といえるだろう。

 2位は下り平均20Mbpsの「イオンモバイル」。5月は1位を獲得し、6月は6位だったが、こちらも午前中はそこそこ速い傾向にある。

 3~5位は下り平均18Mbps台の「Wonderlink(LTE I)」「IIJmio」「DMM mobile」がランクイン。この3サービスは上りでも平均9~12Mbpsと文句なし。DMM mobileは上り速度が平均12Mbps台でトップだ。

 続く「楽天モバイル」「おかわりSIM」「エキサイトモバイル」「mopera U」も、下り平均10Mbps以上を記録した。午前中は比較的ネットワークが空いているため、通信速度は伸びやすい。

 ワーストを見てみると「DTI SIM」の下り平均2.02Mbpsで最下位となった。続く「U-mobile(LTE使い放題)」は2.1Mbps、「0 SIM」は2.52Mbpsとなった。遅くとも平均2Mbps台を確保できていれば大きな不満なく使うことはできるが、今後に不安を感じる速度といえる。速度の改善に期待したいところだ。

 上りのワーストは「OCN モバイル ONE」で平均2.96Mbpsだった。

●平日午後:今回も「FREETEL SIM」がトップ

 横浜駅前の12時20分からの測定も26日に行った。先述の通り雨の予報が出ているものの、まだ降り出すそぶりも見せない。午前中よりにぎやかなのはいつものことだが、夏休み中らしく私服姿の若者が多い。当然大人たちはランチタイムで、シニア層は買い物に来ている。駅ビルの冷房を求めてやってくる人がいつも以上に多い状況だ。

 もともと混雑しやすいランチタイムの携帯電話のネットワーク。果たして通信速度は……?

 やはりつらい結果が出た。下り平均1Mbps未満のサービスは13にものぼった。5月、6月と月を経るごとに1サービスずつ増えてしまっている状況だ。一方、それ以上の平均速度を記録したサービスは、たったの6つ。

 トップは先月と同じくドコモmopera Uで、下り平均14.13Mbpsとなった。先月と比べると10Mbpsほど落ち込んではいるが、実際に使う上ではまったく問題ない。

 2位も先月と同様に「FREETEL SIM」で、下り平均11.86Mbpsとなった。MVNOサービスで下り平均10Mbps以上を記録したのはFREETEL SIMだけ。昼間の混雑に強い傾向は今月も変わらないようだ。

 3位には「Wonderlink(LTE F)」がランクインした。昼間に下り平均5Mbps以上という結果は立派といえるだろう。先月も下り1Mbps以上を死守しており、ランチタイムに強い傾向がある。WonderlinkはMVNE(MVNOの支援を行う事業者)が異なる2つのサービスが併存しているが、比較的ネットワークがすいている午前中は「LTE I」、混雑する昼間は「LTE F」が得意――なのかもしれない。

 下り平均1Mbps以上を記録したサービスはイオンモバイル、おかわりSIM、楽天モバイルの3つ。イオンモバイルが下り1Mbps以上を“死守”できたのは今までの結果を考えると良い傾向だ。おかわりSIMと楽天モバイルが先月に続いて1Mbps以上を確保できたのもうれしいところだ。

 下りのワースト3は、下り平均0.34Mbpsの「mineo(Dプラン)」、0.38Mbpsで同率の「ロケットモバイル」と0 SIMとなった。このあとに続くの「OCN モバイル ONE」や「U-mobile(LTE使い放題)」も、結果としては「五十歩百歩」あるいは「どんぐりの背比べ」な状況だ。どうにか改善してほしいが……。

 上りはどのサービスもおおむね平均数Mbpsとなったが、下り平均速度でワーストワンだったmineoが上り平均10.6Mbpsでトップに輝いた。次点はおかわりSIMの10.35Mbpsとなった。上りのワーストは楽天モバイルだが、平均4.83Mbps出ているので実用上は気にならないはずだ。

●平日夕方:全体的にはまだつらい 「BIGLOBE LTE・3G」が唯一の10Mbps超え

 横浜駅夕方の測定は25日に行った。この日は天気が良く、周辺は大変な賑わいだった。仕事帰り、買い物帰り、夏休みでまだまだ遊ぶ若者、ポケモンGOを楽しむ人――スマホ利用者は多い。通信速度にはどれくらい影響が出るのだろうか。

 全体的にそう悪くない結果となった。6月の測定では8サービスあった下り平均1Mbpsのサービスが、7月は5サービスに減少した。

 トップは平日午前につづき「BIGLOBE LTE・3G」が奪取。下り平均14.88Mbpsと、唯一の10Mbps超えを果たした。上り平均も2位にランクインし、見事な結果といえるだろう。

 2位には下り平均6.18Mbpsの老舗「IIJmio」、3位には下り平均3.43Mbpsの楽天モバイルがランクインした。

 下り2Mbps台には、FREETEL SIM、mopera U、おかわりSIM、DMM mobile、「Wonderlink(LTE F)」、イオンモバイルとエキサイトモバイルが入った。上位の常連に入りやすいサービスの名前が集まっている印象だ。

 下り平均1Mbps台には4サービスが入った。そのうち、「So-net モバイル LTE」は上り平均速度のトップとなった。

 ワーストワンは下り平均0.49Mbpsの「DTI SIM」となった。一時は混雑時に強いサービスと思われたのだが……。ワーストツーは下り平均0.6Mbpsの0 SIM、ワーストスリーは下り平均0.68MbpsのOCN モバイル ONEだった。

 上りの速度は全サービスともに平均数Mbpsで、ワーストワンのDMM mobile、ワーストツーの(まさかの)mopera Uでも上り平均2Mbps台を記録した。ワーストスリーは、上り平均3MbpsのWonderlink(LTE I)だった。

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●アイティメディア社内:移転後初測定はドコモ強し 次点は「FREETEL SIM」

 前述の通り、アイティメディアは7月に、東京都千代田区の紀尾井町ビルに移転した。今回の測定は、移転後初めての測定となる。新本社は旧本社(東京都港区赤坂)を見通せる場所にあり、都心部での昼過ぎの状況を測定するという意味では環境的に大きな変化はない。

 測定はアイティメディアの来客用会議室で行った。天候は曇り。周辺は官庁街やビジネス街があり、ランチタイムに出歩いている人も大人がほとんどだ。ビジネスマンがバリバリ仕事でスマホを使っていそうなイメージもあったが、外に出ている人は意外とスマホをいじっていない印象だ。果たして実測値はどうか……?

 やはりネットワークは混雑しているらしい。13サービスが下り平均1Mbps未満で、2サービスが下り平均10Mbps以上となった。

 トップは下り平均38.27Mbpsのmopera U。先月に続き、ドコモ純正の強さを見せるダントツぶりだ。2位も先月と同じくFREETEL SIM。速度は下り平均18Mbps超だった。

 2位から少し間を取って、3位には下り平均4.02MbpsでWonderlink(LTE F)がランクインした。下り平均1Mbps台のサービスは、おかわりSIM、楽天モバイル、U-mobile(LTE使い放題)の3つ。ラインアップはランチタイムの横浜駅と似たような感じだが、U-mobileが加わり、下り平均0.88Mbpsのエキサイトモバイルが脱落している。

 下り平均速度のワーストワンは0.3Mbpsの「NifMo」、ワーストツーは0.34Mbpsのmineo(Dプラン)、ワーストスリーは0.4Mbpsのロケットモバイルとなった。。

 一方、どのサービスも上りの平均通信速度は好調で、9サービスが上り平均10Mbps以上を記録した。ワーストワンでも上り平均7.74Mbpsだから、どのサービスも上り通信なら快適に使えそうだ。

●まとめ:主に3タイプに分かれた19サービス

 7月の測定結果を振り返ると、BIGLOBE LTE・3Gが下り平均で2度トップを飾り目立っているが、ランチタイムは苦手であることもハッキリと分かる。同じく上位争いに絡んできたIIJmioは、午前中と夕方に強い反面、ランチタイムは下り平均1Mbps未満と弱くなってしまう。今回の測定から新たに加わったエキサイトモバイルも、これらのサービスと同じ傾向にある。ランチタイムに下り平均1Mbps以上を維持できるかどうかが、今後の品質面でのカギとなるだろう。

 ランチタイムの強さではドコモ純正のmopera Uが圧倒し、MVNOではFREETEL SIMが一番強く、それにWonderlink(LTE F)が続くというパターンが成立している。おかわりSIMや楽天モバイルも、下り平均1Mbps以上を維持しているという観点では底堅い。この観点ではイオンモバイルは実は惜しい結果であった。

 時間帯を問わず下りの平均速度がいまひとつだったのはOCN モバイル ONE、So-net モバイル LTE、NifMo、ロケットモバイル、U-mobile(LTE使い放題)、mineo(Dプラン)、0 SIM、DTI SIMあたりだ。今後の改善に大いに期待したい。

 各サービスの傾向をまとめると以下の通り。

・IIJmio……午前と夕方に強い
・OCN モバイル ONE……上りに期待
・BIGLOBE LTE・3G……午前と夕方に強い
・b-mobile(おかわりSIM)……常に底堅い
・So-net モバイル LTE……上りに期待
・楽天モバイル……常に底堅い
・NifMo……上りに期待
・ロケットモバイル……上りに期待
・FREETEL SIM……底堅くランチタイムに強い
・DMM mobile……午前と夕方に強い
・U-mobile(LTE使い放題)……上りに期待
・Wonderlink(LTE Iシリーズ)……午前中は強力
・Wonderlink(LTE Fシリーズ)……底堅くランチタイムに強い
・mineo(Dプラン)……上りに期待
・DTI SIM……上りに期待
・0 SIM……上りに期待
・イオンモバイル……横浜で底堅く午前中は強い
・エキサイトモバイル……午前と夕方に強い
・ドコモ(mopera U)……終始底堅く強い

 今回は傾向が似ているサービスが多く、大きく3グループに分けられる。

 「上りに期待」と表記したサービスは、言い方を変えれば「下りの平均速度は大した結果が出なかった」ということだ。下りの速度が期待できないのであれば、アップロード主体のサービスを積極的に利用したほうが良いのかもしれない。

 「ランチタイムは低速」というサービスは、これまた言い方を変えれば「午前と夕方には強い」ということになる。ランチタイムはむしろ通信しない、という人にはある意味でぴったりだ。

、「常に底堅い」としたサービスは、「混雑時でもそれなりの速度が出るサービス」ということだ。通信の快適さという意味では「オールラウンダー」である。ただし、この結果がずっと続くとは限らないのがMVNOサービスの悩ましいところでもある。

 今回の測定結果はあくまで参考データの1つとして役立てていただき、他のさまざまな情報も踏まえて、より良いMVNOを選んでほしい。

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最終更新:8月5日(金)14時8分

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