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経産省、中国鉄鋼業の構造調整後押し。鋼構造普及へプロジェクト

鉄鋼新聞 8月4日(木)6時0分配信

 中国鉄鋼業の構造調整を後押しする経済産業省の対中協力プロジェクトが動きだした。民間企業による技術協力などを通じ、中国で鋼構造(S造)の普及を図るプロジェクト。構造調整は通常、企業の再編・淘汰など供給サイドへのてこ入れが中心となるが、今回の狙いは「需要増による過剰解消」。『安全』『安心』にもつながるため、中国側も乗り気だ。

 このほど中国鋼構造協会(SCS)と協力に関する覚書を交わした。経産省は、開発途上国に対する技術協力スキーム「貿易投資促進事業」を活用。日本鋼構造協会、日本鉄鋼連盟とも連携し、鋼構造の普及を後押ししたい考え。
 覚書に基づき、今年度から協力プロジェクトを開始。具体的には、日本の専門家を中国に派遣するなどして、規格づくりなどで協力する。中国では、ビルなどへの鋼構造の普及はこれから。鋼材消費量が多い鋼構造が広がれば供給過剰の解消につながると期待される。
 中国鉄鋼業の構造調整への協力をめぐっては、構造調整の歴史を持つ日本鉄鋼業の経験を伝授しようと、官民による協力支援が今年から始まった。経産省はすでに中国政府に対し、失業者対策につながる政府による政策手法などを伝えた。
 こうした政策支援と並行して、需要喚起に結び付くプロジェクトを進め、中国鉄鋼業の構造調整に協力していく。鋼構造の普及は、防災対策などにも役立つため、中国政府も日本の協力の受け入れに積極的。SCSとの覚書締結では国家発展改革委員会、工業信息化部などが協力姿勢を示している。

最終更新:8月4日(木)6時0分

鉄鋼新聞